郡山発のバンドで全国区の人気を得た「GreeeeN」。彼らは間違いなく、ここ郡山に暮らし、当地にある歯学系の大学で学生時代を過ごした。そしてその学生たちの間で有志バンドを結成し、音楽活動をし、名曲を多数生み出した。今ではメンバー4人が大学を巣立ち、各々がそれぞれの出身地などに戻り、歯科医として仕事に従事している。
彼らのその足跡を讃え、郡山駅前には「GReeeeN」の扉がモニュメントとして設置され、彼らの実物の手形も床に刻み込まれている。さらには郡山駅の発車メロディーもまた、彼らをメジャーバンドに押し上げるきっかけとなった「キセキ」が新幹線ホームで、「扉」が在来線で流されている。
では彼らの名曲で、私が大好きな曲とPVを5曲セレクトして、この場をお借りして掲載したい。
キセキ
ご存じ彼らの存在を全国に知らしめる契機となった曲。TVドラマ「ルーキーズ」の主題歌に使用され、爆発的な大ヒットとなった。
遥か
親の反対を押し切り、自分の夢を追いかけて故郷を後にし、新しい世界へと旅立つ若者の心境を描いた。厳しい父親と裏腹に、優しい眼差しで、その背中をそっと見守る母親。不安を抱え、それでも自分の夢と向き合い下した決断。迷い傷つきながらも自分の気持ちに嘘をつけず、正直に生きようとする葛藤をも描いている。
桜Color
出会いと別れの季節。そんな季節に新生活を送る方々へのエールを送り、激励してくれているのがこの曲。薄紅色の花びらたちが街並みを彩る季節。誰もが不安を抱え、新天地で新たな一歩を踏み出す。桜は私たちを高い場所からそっと見守っている。
扉
若き女性ADが、思うようにいかない日常の中で、信念をもって叱咤に耐えながらも頑張り続ける姿を描く。そして苦労の末に、人々の信頼を勝ち取って行く。初めから上手くいくわけがない。それでも諦めず、仕事に真摯に向き合い、そしてめげずに前向きに取り組む。自分を認めてもらえたような不意の一言が何より嬉しい。そんな何気ない日常だが、励みになる一言。仕事を頑張る世の女性が見たら、共感できるに違いない、そういう世界観を如実に描き切った秀作だ。
雪の音
彼らが郡山に暮らしていた当時、こんなにも素敵な楽曲を創り出していたことに深い感動を覚える。彼らの曲は、50歳を過ぎた私が聞いても、何か若い頃の自分を回顧させてくれる。人生そのものを包み隠さずに歌い上げていることが好感を持てる。
私は今、彼らが通っていた大学から1km程度しか離れていない町に住んでいる。もう20年も前から。ということは、毎週、その大学の前の道路を走っていた。ということは知らない間に、彼らを見かけていたかもしれないし、もしかするとその近くのコンビニで会っていたかもしれない。そう思うと、会って話したこともない彼らなのに、妙に身近に感じるし、応援したくなるのも人情だ。
今は、顔もメンバーの本名も知らない彼らではあるが、郡山が生んだミュージシャンである彼らを誇らしく思う。
記事作成:12月18日(金)
追記
なお今週は、月曜日から金曜日まで5日連続で地元(福島県)ネタをお送りする予定です。