統計と聞くと「お堅い」印象があるが、今日お送りするのはそうではない。私が好きなものにランキングがあるが、たとえばヒット曲や流行グッズ、はたまた といった類だ。そうした順位付けやその年や国の動向や指数を独自に調査してその結果を集計して公表したものが統計ということになる。今回は5つのテーマに絞り、為になる意外な結果を取り上げてみたい。
1. 各国の震災前のエネルギー比較
火力 原子力 水力 他
日 本 64.6% 26.7% 7.8% 0.9%
アメリカ 70.8% 19.8% 7.1% 2.3%
中 国 80.7% 1.9% 16.7% 0.7%
ドイツ 64.3% 22.8% 4.2% 8.7%
フランス 11.4% 75.6% 11.4% 1.6%
韓 国 66.0% 32.5% 1.2% 0.3%
フランスの原子力への依存は異様。原発先進国といわれる所以。日本には17箇所の原発があるが、それでも4分の一程度。そのうちの二基が我が福島県にあったという事実。しかもそれは福島県民への電力供給のためではない。それが事故を起こし、悲惨な憂き目に遭うこととなったのは周知の通りだ。
一番怖いのは、アメリカ同時多発テロがWTCツインタワーやペンタゴンではなく、原発を狙ったものだったらより甚大な被害をもたらしただろう。サイバー攻撃を仕掛けている北朝鮮やイスラム国がこのような暴挙に出たらひとたまりもない。だから、いくらエネルギー効率が良いといっても危険極まりない「原発」は廃絶したほうがいい。
中国は火力発電所に加担しすぎ。温室効果ガスを生み、これが大気汚染や地球温暖化の原因になっているのは明らか。京都議定書にも賛同せず、わが道を進む中国の成れの果てがPM2.5による光化学スモッグだし、大規模大気汚染であろう。毒ガスの中で生活しているようなもので、喘息が続出し、平均寿命も縮まるだろう。行動経済成長期に公害問題が深刻化した40年前の日本を見ているようだ。
2. 日本人の宗教観
仏 教 34% 無信仰 49.4%
神 道 2.7% 不明・無回答 11.9%
その他 1.1%
実に日本人の6割が宗教には関心が無いことがわかる。日本人の宗教に対する意識の希薄さや無頓着さ、節操のなさは宗教的行事に便乗する国民性が如実に物語っているl。
1月 初詣と称して神社へお参り(神道)
2月 バレンタイン(キリスト教)
3月 端午の節句 ひな祭り・お彼岸(仏教)
5月 男の子の節句
8月 お盆墓参り(仏教)
9月 お彼岸墓参(墓参り)
10月 ハロウィン(キリスト教)
12月 クリスマス(キリスト教)
この変り身の早さは異常。外国人は不思議で仕方ない。キリスト教信者でもないのに、こうした関連行事に相乗りするのは日本人特有で、敬虔なクリスチャンにしたら、神への冒涜行為に映るようだ。それにしても二品人の悪しき風習は、何でも外国文化をありがたがり、その意味も良く知らず、そうした雰囲気さえ味わえて大騒ぎしたいという俗物根性だ。
3.公衆電話の衰退と携帯の普及率(情報通信白書より)
公衆電話の電話の設置数 携帯電話の契約数
1990年 約81万台 約 200万台
1995年 約80万台 約 800万台
2000年 約70万台 約 6000万台
2005年 約40万台 約 9100万台
2010年 約23万台 約1億2千万台
この20年の間に約4分の1に減った。 こちらは何と60倍!
IT革命や最先端着技術、半導体技術の進化が叫ばれた2000年頃から急速に携帯が普及しているのがわかる。ポケベルやPHSは今や過去の遺物っぽくなってしまった。ネットも急速に普及し、電子商取引、つまりネットショッピング(売買・受発注・カードによるオンライン決済)が広まった。そして2010年では、ネットショッピングは8兆円市場にまで膨れ上がり、ユビキタス社会がここに実現したことになる。
4.フリーター「とニートの推移
雇用情勢悪化に伴い、大学を卒業しても正規就職が出来ない若者が急増。フリーターはアルバイトで収入を得ている若者を指すが、以下のように分類される。
① とりあえず生活する「モラトリアム型」
② 希望職種に就くまでのつなぎとして行う「夢追求型」
③ リストラに遭ったなど意思にそぐわない「やむをえず型」
<フリーターの数>
15-24歳 25-34歳 35歳ー54歳 合計
1992年 75万人 30万人 0人 105万人
2002年 110万人 100万人 50万人 260万人
2005年 110万人 95万人 50万人 255万人
2010年 86万人 97万人 72万人 255万人
一方、「ニート」は、働く意欲の無い若者を指す。
<ニートの数>
15-34歳 35-39歳 計
2002年 63万人 16万人 79万人
2005年 63万人 18万人 81万人
2010年 60万人 20.5万人 80.5万人
「親のすねかじり」という言葉があるが、ニートはどちらかといえばそう。間違いなく親が先に死ぬのは見えているのに、就業意欲が無く、いつまでも自分で自分の行動を決められず、甘えん坊傾向の人がこれに陥りやすい。自活したり、自分で道を切り開くタイプではなく、長いものに巻かれやすい人がなりやすい。
一般的に「フリーター」や「ニート」が増えるのは、不況や不景気などで雇用状況が悪化する場合がほとんどなので、収入格差、つまり貧富の差が大きくなる。それに伴い、生活苦などから犯罪発生率や自殺者が増える傾向がある。
5.世界経済 2010年のGDPランキング
1. アメリカ $145,824 6. イギリス $ 22,461
2. 中 国 $ 58,786 7. ブラジル $ 20,879
3. 日 本 $ 54,978 8. イタリア $ 20,514
4. ド イ ツ $ 33,097 9. イ ン ド $ 17,290
5. フランス $ 25,600 10. カ ナ ダ $ 15,741
この10カ国で世界の総GDPの70%近い。やはり先進国が多いし、インド、ブラジルのように人口が多い国がランクインしている。
以下、11.ロシア($14,798)、12.スペイン($14,074)、13.メキシコ($10,397)、14.韓国($10,145)、15.オーストラリア($9,248)と続く。
世界の総GDP額の4分の1をアメリカが占める。中国が国力を誇示しようと、図に乗ってしゃしゃり出てくるようになった背景はこれ。日本は人口減により、労働者人口も減ったのが原因。韓国は日本の5分の1で、これが日本への僻み根性からバッシングしたいネタにもなっている。
さて、今日は、データを駆使し、いろいろな統計をめぐってのごちゃ混ぜの内容でお送りしました。日本は長年鎖国をし、外国との文化交流や交易を避けてきた。外国人と渡り合う術を持ち合わせず、言葉でのコミュニケーションも難しい。大陸を接していないハンデは否めないが、国際化と呼ばれて久しい現代社会において、秩序ある国際社会の一員として重要や位地位を確保し、共存共栄のため、その役目を果たすためには、まずは世界からみた日本を考える必要がある。集団的自衛権の行使が求められる有事の際、国際社会の世論を味方にし、平和維持のスタンスを貫き、他国と協力しあいながら発展を遂げる日本であってほしいと考える。
記事作成:平成26年12月2日(火)