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Channel: 時遊人SUZUのひとり言
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夢と現実(製品編)

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 私が小学5年生(1974年)のときに、開発が決まった「リニアモーターカー」。その27年後の21世紀には実現し、日本中を高速鉄道網が張りめぐらされ、東京~大阪間は1時間程度で結ばれているものと思っていた。しかし、「あれから40年!(どこかで聞いた台詞だが)」経った今、ようやく東京~名古屋間での建設が始まったところだ。
 また、同じ頃、不治の病とされたガンは、丸山ワクチンやインターフェロンという薬剤が開発され、その30年後には医学は飛躍的な進歩を遂げ、さらなる特効薬が生まれ、完治できる病と思っていた。しかし、未だにガンは死因の1位を占めている。
 私が幼少の頃に思い描いていた21世紀のユートピア世界では、不老不死が現実となり、車が空を飛び交い、カプセル型の動く歩道で人は移動し、交通事故など皆無の社会になっていると思った。しかし、いっこうに交通事故はなくならなし、全世界で凶悪事件や紛争が起き、血で血を洗うような凄惨な事件が相次いでいる。極めて遺憾で、夢の世界と思っていた21世紀は、旧態依然のあまりにも変わり映えしない時代である。

 では、そんな21世紀もすでに14年が経過したが、夢だった製品が実際に開発され、生活の中に溶け込んでいるものも多数ある。では、実現した夢の製品と、未だに開発されていない製品にすみ分けし、いろいろと振り返って検証してみたい。

 実現した夢の製品

 1 携帯電話&テレビ電話&腕時計型電話

 ポケベルが世に出てから約20年、やっと待ち望んだ携帯型電話が発明された。当初は携帯といっても肩からぶら下げるタイプで、まるで戦争の諜報部隊が使うような無線機のような形状だった。同様に、自動車搭載の電話が開発され、車のトランクに取り付けるおしゃれなポール型アンテナが広まった。その後、インターホーン技術を応用し、テレビ電話が生まれた。そしていよいよ日本全国に鉄塔型アンテナを張り巡らし、ハンディホンタイプの携帯電話が誕生した。メール機能を備え、ビジネスマンや高校生を中心に爆発的ヒットとなり、今や国民一人に一台所有する時代となった。そして、近未来型、まるでSFから抜け出たような腕時計型携帯端末やテレビ電話が開発された。かつて40年前に、ウルトラセブンで登場した超小型&腕時計型のテレビ電話が実用化されたのだ。科学技術の進歩は目覚しく、特に日本の最先端技術は世界一の信頼を得ている。

 2 オンライン(ネット)ショッピング

 画面のカタログを見て、キー操作で注文ができ、家に居ながらにして宅配で商品を手にできる。支払いもカード決済で楽チン。ここまでPCやインターネットが全世界規模で普及したからこそ、このような芸当も可能になった。オークションやツイッター、フェイスブック、メールの発明も画期的だった。

 3 オンライン&サテライト型授業

 自宅に居ながらにして予備校や大学の講義を受けられる在宅型学習法が確立された。これは画期的で、通学しなくても中身の濃い授業を受けられる。質問があれば、メールやFAXで送り、解答を貰える。添削でのやりとりも可能。遠距離通学者にとっては時間を有効活用できる。

 4 3D型 立体テレビ

 夢の立体テレビの実現に向けて、第一歩を記したのがこの3Dだ。先駆けとなったのがディズニーランドの「キャプテンE.O」だった。3Dメガネを掛ければ、映像に奥行き感が出て、目の前にキャラクターが飛び出してくる。手を伸ばせば触れそうなくらいの至近距離まで迫って来る。これはあくまで序章にすぎない。私が考えているのは、本当の立体映像が見られるテレビ。部屋の四隅からレーザー光線を投影し、中央部分で合成された映像が動くというもの。これはスターウォーズでR2D2が投影し、レイア姫がオビワンケノービに助けを求めるマイクロフィルムでヒントを与えている。なかなか実現が困難だが、あと10年くらい研究すれば実用可能なところまで来ている。

 5 空飛ぶ車

 水陸両用のバスや車は実用化されたが、なかなか普及はしない。もちろん空陸両用の車の開発は進み、販売もされてはいるが、高額すぎて手が出ない。また、操縦に難があり、パイロット免許が取得できなければ無意味。それにも膨大な費用が掛かる。空の法律は一般車にはないだろうから、その草案が早急の課題となる。

 6 ソーラーパネルでの電力自給自足型住宅

 近年、屋根にソーラーパネルを張り巡らし、自家発電で電力を賄っている住宅が広まっている。クリーンで、日照時間を利用し、それを蓄電し、余れば電力会社に買い取ってもらえる省エネ機能満載。エコキュートも普及し、今後ますます需要は増えるが、ランニングコストと設置のための初期費用を国がもっと支援すべきだと思う。原発事故以降、クリーンで安定した電力供給が求められているのは言うまでもない事実だ。

 7 屋内での水稲・野菜栽培

 こちらも強力な電球により、疑似太陽の役目を果たし、食料を賄うという夢のような発明。実際に、ビルの中で米を栽培し、収穫にこぎつけたケースもある。レタスや果物も栽培できる成果が得られている。味は屋外収穫には勝てないだろうが、天候に左右されることなく、食料を供給できる点では評価できるし、食糧不足を解消できる見通しが立つ。

 8 ETCとGPS

 「ETC」(電子通行料金収受システム)と「GPS」(グローバルポジショニングシステム)の略である。これも30年前までは夢のまた夢だった。地図不要、女子席の地図が読めない彼女の誘導案内不要という画期的な発明だった。行き先はすべてカーナビのナレーションの指示通りにハンドルを委ねればOK。到達時間から距離までを瞬時に判断してくれる。最短ルートや渋滞回避まで機能が多彩。
 ETCは高速道路の料金所の渋滞解消に一役買った。ICゲートやランプでの無人化を図ることで、人件費も大幅に削減されるというメリットがある。しかし、料金割引システム導入で、逆に高速道路が込むという悪循環も発生した。被災者の私は、民主党政権時代の公約のため、罹災証明書提示で無料で通行できた。震災のあった2011年の夏に、郡山から広島県の尾道市まで車で往復し、その恩恵にあやかった。通常なら往復35,000円の通行料金が無料となった。

 9 自立歩行型ロボット

 HONDAが開発した二足歩行ロボットは圧倒した。バランスを取るのが難しいこのロボットは、実現は困難に思われていた。しかし、日本の最新技術がそれを可能にした。人工知能(AI)を活用し、緩めの駆け足も可能になった。今後、開発が進めば、一家に1台家政婦ロボットなるものも可能になりそうな勢いだ。

10 キャッシュレス決済

 クレジットカード、オンライン決済、お財布ケータイの普及。ノーキャッシュで買い物ができるようになった。かつてはプリペイドカードだった。公衆電話で使うテレカやコンビニで決済できるクオカオード、あるいは図書カードまで様々ある。各種ポイントやマイレージサービスで金券の代わりになる機能まで備えた。これが現実化し、日常生活に溶け込んだのは歓迎すべき発明であった。

11 携帯用端末機の普及(i-pad/スマホ)

 携帯電話だけでなく、多機能な操作が可能で、それはナビにもなるし、ゲーム機能も備え、情報入手の手段、テレビ視聴、あるいは家計簿として、さらにはスポーツにも応用できる代物となった。アプリさえあれば無限の使用法がある。

12 電子辞書

 こちらも超薄型で英和辞典から和英、国語辞典や古語辞典、漢字辞典、あるいは百科事典まで数多くの辞書をICチップにすべて収録。音声まで流れる優れものだ。もう分厚い紙の辞書を持ち歩く必要は無くなった。

 実現していない商品

 1 匂いが出るテレビ

 2 全自動型家事ロボット

 3 不老不死の薬

 4 ガンの特効薬

 5 民間人の宇宙旅行

 6 地球外惑星(衛星)への移住

 7 紛争なき世界

 8 完全立体型テレビ 

 9 無事故(完全事故回避)の車

10 原子力発電撤廃と代替クリーンエネルギーへの移行 

11 自殺者ゼロの世界

12 リニアモーターカーが日本中に拡充(未だに新幹線すら在来線にとってかわっていない)

13 宇宙エレベーター

14 竹コプター

 絶対に実現不可能なもの

 1 タイムマシン

 これは倫理的な問題もあるが、100年先だろうが、1000年先であろうが、絶対に成功できない。なぜなら5千年先の人類が開発に成功していれば、とうの昔に未来人が現世に到達し、なんらかのサインを送っているはずだ。もしヒトラーを戦争勃発前に抹殺し、ユダヤ人を救ったところで、歴史が大幅に狂い、時空が歪み、取り返しがつかない事態を招く恐れがある。より多くの災いをもたらすことが予想される。

 2 どこでもドア

 瞬間移動できる便利なドラえもんのグッズだが、人間や生物を瞬間的に飛ばすことはまず不可能。目に見えない電波や超音波などは飛ばせても、固形の物体を瞬時に消して、また再生できるわけがない。細胞が破壊され、心臓が停止しないで移動させることは事実上不可能。

 記事作成:11月4日(火)


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