ドリームマッチをご存知だろうか?往年の名選手たちが年に1~2回、東京ドームに集い、東京ドリームズやモルツ球団などのチームに所属し、対戦を行うというもの。年齢差はまちまちで、かつての名手で鳴らした選手も足元がおぼつかずエラー続出。強肩で名の知れた外野手も二塁ベースまでノーバンで放れないなど、時間の経過と衰えを感じさせるプレーに笑いさえ起こる。また、引退して間もない選手は当時の名シーンを彷彿させるファインプレーやまだまだ現役でイケそうな鉄砲肩や走力を披露する選手までいる。これらはオールドファンには堪らない魅力で、自分の年齢と重ね合わせて感慨に浸ったり、当時を懐かしむのに格好の企画だと思う。
体型が著しく変わり、かつての面影がなくなった選手が多い中、「マサカリ投法」で名を馳せた村田兆治投手は、60歳を越えた今でも130キロ台の快速球を投げ込み、切れ味抜群だった伝家の宝刀「フォーク」を今でも投げられる。また、50代の桑田もまた然り。天賦の才能を今でも感じさせる伸びのある速球に加え、打席に立てば鋭いスイングで長打を放つセンスの良さを見せ付けている。
当時の名場面も惜しげもなく再現する。甲子園三連発のバース、掛布、岡田VS槙原、江夏と田淵の黄金のバッテリーの再現など演出も素晴らしく、ファンには堪えられない光景だろう。また、笑いも忘れない。テカテカ投法の近鉄・佐野の振りかぶった時の帽子が脱げる爆笑シーン、、ギャオスギャオス内藤の打たれて、雄たけびを上げながらマウンドに崩れるパフォーマンスは圧巻で、興奮したファンの大歓声は止まない。
引退後もこのような交流があって、かつての凛々しい姿と自身の若き頃の思い出を重ね合わせ、懐かしむのもまた一興だろう。
私は物心ついた頃にはV9の真っ只中で、ONを中心とした最強巨人軍の大ファンになった。しかし、どうしたことか記憶に残る名選手の中に、巨人OBは意外にも少ない。それは巨人対他の11球団という構図で見てしまうからなのか。個人的には巨人が苦しめられたエースやリリーフ投手など他球団の選手のほうが頭に浮かぶし、大砲が多く存在する外国人選手ばかりの名前ばかりが口に出てしまう。それはあまりにも巨人の外国人獲得が下手糞であって、隣りの芝生状態で、他球団の助っ人外国人たちがつい羨ましく思えてしまう。
また、巨人は選手が優等生揃いばかりで、個性を潰されてしまうため、余計に記憶に残らない。髭(ひげ)、髪染めダメが典型例だ。とりわけ伝統的に外国人獲得下手な巨人は、盛りを過ぎた選手をFAやらトレードやらで無理やり引き抜き、結果、前所属チームの6割程度しか成績を残せずに終わってしまう。優秀な外国人として挙げられるのは、ホワイト、レジー・スミス、クロマティーくらいなものだ。
これまで巨人がFAなどで獲得した他球団の主力選手一覧
投手
工藤(ダイエー) 前田(ロッテ) 川口(広島) 金田(国鉄) 藤井(日ハム) 門倉(中日)
阿波野(近鉄) マイケル中村(日ハム) 吉川(日ハム) 大竹(広島) 山口俊(DeNA)
野手
シピン(大洋) 松原(大洋) 蓑田(阪急) 加藤秀司(阪急) 清原(西武) 石井浩(近鉄) 広沢(阪神) ペタジーニ(ヤクルト) 李(ロッテ) 木村拓(広島) マルチネス(西武)
ローズ(近鉄) 落合(中日) 小久保(ダイエー) 小笠原(日ハム) 江藤(広島)
ラミレス(ヤクルト) 屋敷(横浜) 大道(ダイエー)
さて、巨人批判が今回の本題ではなかった。記憶に残る選手というテーマに戻したいが、年々、物故者が増えている野球界。往年の名選手や今も現役で頑張っている選手で、特に記憶に残る選手を取り上げたい。ただし、私が生まれる前の選手は今回は除外したい。
例えば選手では、稲尾、別所、金田、中西、豊田などがそうで、監督では三原、水原、鶴岡などがそれにあたる。予めご了承願います。
「記憶に残っている往年の名選手」
1 王 O 21 西本聖 AB 41 阿波野 A 61 立浪 A
2 長嶋 B 22 桑田 AB 42 潮崎 ? 62 木俣 ?
3 野茂 B 23 平野光 O 43 古田 B 63 高橋由 O
4 津田 O 24 原 A 44 石毛 B 64 吉村 O
5 落合 O 25 掛布 B 45 中村紀 O 65 城嶋 A
6 門田 B 26 衣笠 O 46 小久保 AB 66 井端 B
7 清原 B 27 秋山 O 47 平松 O 67 新庄 A
8 村山 A 28 田淵 A 48 堀内 O 68 中塚 B
9 福本 B 29 石井浩 O 49 牛島 B 69 高橋慶 O
10 江夏 A 30 江川 O 50 柏原 A 70 松永 ?
11 松井 O 31 有藤 O 51 斉藤明 A 71 小林幹 ?
12 野村克 B 32 太田 A 52 小松辰 O 72 大野 B
13 村田兆 O 33 加藤秀 A 53 今中 O 73 鈴木尚 A
14 星野仙 O 34 進藤 O 54 北別府 O 74 黒木 O
15 張本 O 35 高木守 O 55 石渡 O 75 盛田 A
16 山口高 ? 36 松中 B 56 木田勇 AB 76 田口 B
17 宮田 ? 37 大島 O 57 伊良部 A 77 井口 O
18 佐々木 O 38 山本和 B 58 中畑 A 78 松岡 O
19 山田 O 39 西崎 B 59 谷沢 B 79 大石 A
20 伊藤智 B 40 星野伸 O 60 山本浩 B 80 松井稼 O
総勢80人をセレクトしたが、血液型で見るとO型が33名、B型は20名、A型は17名、AB型は4人、不明者は6名だ。やはり動体視力がものを言う球技(野球・卓球・バスケ・バレー)などはO型には勝てない。人口比率から言ってB型の20名も突出している。日本人の約38%を占めるA型は記憶にも記録にも残らない。やはり優等生型のA型はスマートすぎて個性が足りないせいか残らないのかもしれない。
「記憶に残る現役のプロ野球選手」
1 イチロー B
2 田中将大 A
3 大谷翔平 B
4 ダルビッシュ有 A
5 阿部慎之助 A
6 内川聖二 B
7 岩隈久志 AB
8 青木宣親 A
9 松坂大輔 O
10 上原宏治 B
「記憶に残る往年の名監督」
1 西本幸雄 O
2 仰木 彬 A
3 川上哲治 A
4 星野仙一 O
5 古葉竹識 O
6 落合博満 O
7 上田利治 O
8 原辰徳 A
9 藤田元司 B
10 野村克也 B
私の持論として監督は親分肌のO型が適任だと思っている。最近は原、栗山などの緻密な管理野球を推奨するA型監督も多いが、面白みに欠ける。
「記憶に残る外国人助っ人」
1 ブライアント(近鉄) 11 マルカーノ(阪急)
2 デストラーデ(西武) 12 ペタジーニ(ヤクルト・巨人)
3 バース(阪神) 13 モッカ(中日)
4 ラミレス(ヤクルト・巨人) 14 リー(ロッテ)
5 ブーマー(阪急) 15 クロマティー(巨人)
6 マニエル(ヤクルト・近鉄) 16 シピン(大洋・巨人)
7 ホーナー(ヤクルト) 17 ブラッグス(横浜)
8 ローズ(近鉄・巨人) 18 李(ロッテ・巨人)
9 テリー(西武) 19 アルトマン(ロッテ)
10 レオン(大洋) 20 ロジャー(ヤクルト)
さて、懐かしい往年の名プレーヤーの名前が続々登場したことと思います。自分でも何も参考文献なく、ここまで覚えていると関心してしまう。それだけお熱を上げ、毎シーズン楽しみに野球を応援していたということだろう。ファンはそれぞれひいきのチームや選手がいて、その選手のプレーを楽しみにしていることと思う。最近はメジャーへ舞台を移し、日本人の代表として活躍している選手も多々ある。しかし、メジャーでは成功できているのはイチローと松井、佐々木くらいしかいいない。田中将、ダルビッシュ、松坂も頑張ってはいるが、日本球界在籍の頃のほうがはるかに成績は良かった。選手はメジャーで自分の力を試したいと口を揃えて言うが、おそらく日本の数倍多くの高額な契約金を目当てに挑戦するのだと思う。田中投手は7年で125億円と言われている。もういつ引退しても一生遊んで暮らせるだけの財を築いている。
「記憶に残る選手=成績の優秀な選手」とは必ずしも一致しないが、ファンになるからには自分には無いような何か特別な才能だったり、個性だったり、業だったり特徴的な何かを有しているからにほかならない。
プロは実力勝負の世界。チヤホヤされているうちが花で、力がなくなったと判断された時点でゴミのように捨てられる。
記憶に残る選手になるには並大抵の努力では生き残れないし、自分だけのオリジナルな何かを取得していると思われる。毎年、多くの新人選手が夢かなってプロ野球の道へ進むが、成功するのはほんの一握りだ。一軍に残れず、毎年ファーム暮らしで終わってしまう選手も多い。どうすれば成功するか答えなどないが、心技体を磨き、他にないオンリーワンを目指して修練に励んでほしいと思う。
記事作成:1月24日(水)