私が小学生だった1970年代は、テレビドラマと言えば「青春学園もの」「スポ根もの」そして「刑事もの」が人気を三分していた。
特に私が好きだったのは刑事ドラマで、カッコよく悪い犯人を捕まえるシーンは、子ども心にヒーロー的存在だった。小学校の頃の作文に「将来はお巡りさんになる」と書いた記憶があるし、白バイ隊員になりたいと本気で考えた時期もあった。
私が1970年代から80年代初頭にかけて放送された刑事ドラマで好きだったのは
1 太陽にほえろ 6 西部警察 11 キーハンター
2 特捜最前線 7 Gメン’75 12 熱中時代刑事編
3 明日の刑事 8 噂の刑事トミーとマツ 13 非情のライセンス
4 大空港 9 刑事犬カール 14 裸の街
5 大都会 10 俺たちの勲章
このように警察への興味関心は人一倍強い私が大好きだった刑事たちが、いったい階級でいうとどんな地位にあるのか調べたくなった。
警察の階級は昇格試験を受けることによって以下のような階級になる。
巡査ー巡査長ー巡査部長ー警部補ー警部ー警視ー警視正ー警視長ー警視監ー
警視総監ー警察庁長官
国家公務員Ⅰ種の試験に合格した、いわゆるキャリア組は、警察幹部コースをまっしぐらだが、一般の巡査から始まった警官は何人も犯人を逮捕したところで昇格はせず、試験によって階級があがるようだ。いわゆる難しい法規を勉強し、知識を得なくては出世は望めない仕組みになっている。
では本題だが、私が憧れた刑事ドラマに登場した刑事たちは、どのような役職・階級なのかを調べてみたい。
1 巡査(全国で約9万人)
柴田純(太陽にほえろ・ジーパン刑事)・・・松田優作
太陽にほえろに出演した若手刑事は大多数が巡査
岡野富夫(噂の刑事トミーとマツ)・・・国広富之
松山 進(噂の刑事トミーとマツ)・・・松崎しげる
鈴木 勇(夜明けの刑事・明日の刑事)・・・坂上二郎
村上圭介(明日の刑事)・・・田中 健
高杉洋子(刑事犬カール)・・・木之内みどり
冠城 亘(相棒)・・・反町隆史
2 巡査長
両津勘吉(こち亀)
和久平八郎(踊る大捜査線)・・・いかりや長介
吉野竜次(特捜最前線)・・・誠直也
白バイ隊員は巡査や巡査長が多い。
3 巡査部長(全国で約9万人)
安浦吉之助(はぐれ刑事純情派)・・・藤田まこと
大下勇次(あぶない刑事)・・・柴田恭兵
鷹山敏樹(あぶない刑事)・・・舘ひろし
高村部長刑事(噂の刑事トミーとマツ)・・・井川比佐志
黒岩頼介(大都会Ⅱ)・・・渡 哲也
鳩村英次(西部警察)・・・舘ひろし
芹沢春樹(誇りの報酬)・・・中村雅俊
萩原秋夫(誇りの報酬)・・・根津甚八
結城 緑(誇りの報酬)・・・伊藤 蘭
大島孝司(刑事犬カール)・・・加納 竜
亀山 薫(相棒)・・・寺脇康文
甲斐 享(相棒)・・・成宮寛貴
4 警部補(全国で約8.7万人)
山村精一(太陽にほえろ・山さん)・・・露口茂
青島俊作(踊る大捜査線)・・・織田裕二
古畑任三郎(警部補古畑任三郎)・・・田村正和
船村一平(特捜最前線)・・・大滝秀治
紅林甚一(特捜最前線)・・・横光克彦
叶 旬一(特捜最前線)・・・夏夕介
片桐警部補(噂の刑事トミーとマツ)・・・清水章吾
関屋一郎(Gメン’75)・・・原田大二郎
立花吾郎(Gメン’75)・・・若林 豪
太田完一(夜明けの刑事・明日の刑事)・・・谷隼人
5 警部(全国で約2.1万人)
波越警部(江戸川乱歩の美女シリーズ)・・・荒井柱
銭形警部(ルパン三世)
中松警部(美味しんぼ)
目暮警部(名探偵コナン)
杉下右京(相棒)・・・水谷豊
藤堂俊介(太陽にほえろ・ボス)・・・石原裕次郎
大門圭介(西部警察)・・・渡哲也 開始当初は巡査部長
橘 剛(特捜最前線)・・・本郷功次郎
藪下行男(大空港)・・・田中邦衛
6 警視(全国で約9千人)
秋山晴海(踊る大捜査線)・・・斉藤暁
袴田健吾(踊る大捜査線)・・・小野武彦
小田切憲(Gメン’75)・・・夏木陽介
加賀弘之(大空港)・・・鶴田浩二
小暮謙三(西部警察)・・・石原裕次郎
神戸 尊(相棒)・・・及川光博
7 警視正
神田総一朗(踊る大捜査線)・・・北村総一朗
神代恭介(特捜最前線)・・・二谷英明
8 警視長
内村完爾(相棒)・・・片桐竜次
沖田仁美(踊る大捜査線)・・・真矢ミキ
9 警視監(全国で38名)
室井慎次(踊る大捜査線)・・・柳葉敏郎
甲斐峯秋(相棒)・・・石坂浩二
小野田公顕(相棒)・・・岸部一徳
10 警視総監(全国で1名)
橘 朝子(奥様は警視総監)・・・かたせ梨乃
11 警察庁長官(全国で1名)
黒木哲也(Gメン’75スペシャル)・・・丹波哲郎(ドラマ開始当初は警視)
さて、今日の記事は、幼少の頃に憧れを抱いた警察官の階級について取り上げた。警察は自衛隊と同様、厳しい縦社会で、年下に顎で使われる役職だ。殉職で二階級特進は別として、通常は卒配後、巡査から始まり、警部補くらいで退職するのが通例の中で、50歳を過ぎても巡査長でいる警官もいれば出世して警視クラスまで上りつめる方もいる。
なお、私の義兄はキャリア組でもなく、県内の田舎にある高校を出た高卒の身ながら、努力して今、警察署長まで上りつめた苦労人だけに尊敬している。
今回、このような記事を書いたことで、普段、何気なく見ている刑事ドラマも、別の見方をすればまた、一味違う楽しみ方もできるのではないでしょうか。
記事作成:1月6日(土)