プロ野球やJリーグはプロフェッショナルなので結果がすべて。したがってシーズン途中であっても成績不振を理由に休養(事実上の解任だが、本人の名誉のためにそう表現する)するケースがある。もちろん、休養後に同じチームに復帰することはないが、監督であってもクビになるシビアな世界だ。
しかし一方では、指導力があって、幾多の球団から監督要請され、複数球団に渡って監督に就く奇特な人もいる。今日は監督の中でもプロ中のプロで、複数の球団を渡り歩きながら優勝を飾っている方々を取り上げたい。なお、数字表示は優勝回数
1 三原 脩 巨人1回・大洋1回・西鉄3回 ほかに近鉄の監督も歴任
2 水原 茂 巨人8回・東映1回 ほかに中日の監督を歴任
3 西本幸雄 大毎1回・阪急5回・近鉄2回 3チームで合計8回優勝 20年間監督
4 野村克也 南海1回・ヤクルト4回 ほかに阪神・楽天の監督を歴任 ID野球
5 星野仙一 中日1回・阪神1回・楽天1回 鉄拳制裁で選手を叱咤激励する熱血漢
6 仰木彬 近鉄1回・オリックス2回 イチローを育てた名監督
7 広岡達朗 ヤクルト1回・西武3回 弱小だったヤクルト・西武を優勝に導いた手腕!
8 梨田昌孝 近鉄1回・日本ハム1回 ほかに現在は楽天の監督
9 藤本定義 巨人7回・阪神2回 ほかにパシフィック太陽、金星、大映、阪急のなどを
歴任し、29年に渡って監督を務めた。
10 山本(鶴岡)一人 グレートリング1回・南海4回 23年間監督を務めた。
11 王貞治 巨人1回・ダイエー3回 監督業19年で優勝4回は寂しい・・・
名選手=名監督とは限らないようで、ONは監督としてはイマイチだった。長嶋もFAなどで他チームの主力ばかりを漁って来た布陣を毎年組みながら、15年間で5回しか優勝できていない。偉大すぎる監督ばかりが目立って、選手が萎縮するパターンだった。
こうなると監督冥利に尽きる。野球は投手力とよく言われるが、監督によってガラリ変る場合がある。私は巨人を除けば、西本監督と古葉監督は秀逸していると感じている。前者は鉄拳制裁も止むなしの厳しい方針だったが、実績を残した。残念ながら日本一に何度も迫りながら、惜しくも逃した。後者は冷静沈着で、選手の力量やコンディションを見極め、適材適所に配置し、選手の才能を引き出した。
記事作成:2月10日(金)