楽曲提供というのは歌謡界にはよくあることだ。有名歌手のためにシンガーソングライターが書き下ろすケースだ。もちろん提供を受けた歌手がその曲を歌ってヒットするケースが多いが、作曲者本人がアルバムの挿入歌で自らが歌うことがよくある。歌手と作曲者のコラボを聞き比べてどちらが味があるか検証したい。
1 「いい日旅立ち」 山口百恵・谷村新司
20世紀のスーパースターだった山口百恵にシンガーソングライターの谷村新司が楽曲を提供した「いいひ旅立ち」。旧国鉄のイメージソングにもなった。バラードの名曲。
2 「秋桜」 山口百恵・さだまさし
嫁入りを間近に控えた娘の心情を美しく切々と歌いあげた名曲。1977年リリース。
伴奏はアコースティックギター一本。シンプルだがつい聴き入ってしまう。さだまさしの美しい詩作の数々は人々の涙を誘い、感動を与える。
3 薬師丸ひろ子「セーラー服と機関銃」、来生たかお「夢の途中」
角川映画「セーラー服と機関銃」の主題歌として来生たかおが薬師丸ひろ子に提供した。
薬師丸ひろ子 https://www.youtube.com/watch?v=r5pF5EcPYJA
4 「なごり雪」 イルカ・伊勢正三
世代を超えて愛される名曲「なごり雪」。青春時代のメモリアルソングとして心に響き渡る。
5 「かもめはかもめ」 研ナオコ・中島みゆき
1978年の作品。サザンの名曲だが、仲の良かった研ナオコへ提供した。
6 「愛燦々」 美空ひばり・小椋佳
今は亡き昭和の大スターだった美空ひばりに、当時銀行員兼シンガーソングライターだった小椋佳が楽曲を提供した。美しいメッセージソングだった。
7 「飾りじゃないのよ涙は」 中森明菜・井上陽水
明菜・陽水のコラボ → https://www.youtube.com/watch?v=gaETG-aXSHY
80年代を彩ったアイドルだった明菜に井上陽水が大人っぽい曲を提供したのがこの「ッ飾りじゃないのよ涙は」だった。脱アイドルを目指した明菜のイメチェン曲。
8 「守ってあげたい」 原田知世・松任谷由実
原田知世の「守ってあげたい」はコチラ https://www.youtube.com/watch?v=5_ikleM_Xw4
角川三人娘の一人で、清純派アイドルだった原田知世にユーミンが提供した名曲。
9 「夏をあきらめて」 研ナオコ・サザンオールスターズ
1982年の研ナオコの歌った名曲。オリジナルのサザンの桑田の歌唱法とはかなり違う。
10 襟裳岬
森進一の歌唱はコチラ https://www.youtube.com/watch?v=DYcsySFYCCo
森進一が歌ってレコード大賞を受賞した「襟裳岬」「。襟裳の春は何もない春です」という歌詞が印象的で、寂寞した土地柄を物語っている。この作品を手掛けたのが、当時フォーク歌手として一世を風靡していた「吉田拓郎」だった。演歌やムード歌謡にも抜群の才能を発揮した。
さて、今回の記事はいかがでしたか?映画やドラマにも友情出演というのがあるが、こうした楽曲提供やコラボ作品は、事務所とレコード会社が同じだったり、個人的に仲が良かったりする場合に楽曲を依頼することもあるようだ。
しかし、歌手は自分の持ち歌として世間一般に認知されるが、制作者(作詞作曲者)が歌うと、全く違う曲調になったり、別物という感想を抱く。歌う人によって味が出る、それがこうしたコラボ提供なのかもしれない。
記事作成:5月5日(木)