気を利かせて動いたつもりが、思いがけず相手から誹りを受けることがある。こちらは誰もやらないから気を遣ったつもりなのに、非難されたり、文句を言われたのでは割に合わない。日本人は、A型民族なので、人に迷惑をかけることは酷く嫌い、責任と義務、そして忍耐強い国民性を有しているが、社会生活で、親切心でしたことが逆に仇となることがある。今日はそうしたエピソードの中で、はた迷惑な政治家の振る舞いについて書きたい。つまり、代議士や参議院議員が、政府の意向を無視し、独自に勝手な振る舞いをして、逆に迷惑になる話だ。特に、今年は政権与党の自民党の傲りとも思えるような、ざんざいな振る舞いが際立った。宮崎謙介議員の妻の出産中の不倫、丸川環境大臣の「年間被ばく量を1ミリシーベルと決めたのは反放射能派」と失言、そして丸山和也議員のオバマ米大統領を念頭に「黒人の血を引く。奴隷 ですよ」や「日本はアメリカの一州」などと発言した責任を取り、参院憲法審査会の委員を辞任した。
これは自民党の傲り以外の何物でもない。過去にもこうしたスタンドプレーとしか映らない勝手な行動で迷惑な振る舞いをした政治家が大勢いた。では順負ってみてみよう。
1. 鈴木宗男が建てたロシアの「ムネオハウス」
北海道選出の大物政治家である鈴木宗男の尽力によって建設された。日本が国後島に建設した宿泊施設「日本人と ロシア人の友好の家」の地元民の間での通称とされたもの。島民の緊急避難用として、また副次的には四島交流で訪問する日本人の宿泊先として建設され、実態としては、日本が領有権を主張する「北方領土」に於いて、「ビザなし交流」で国後島を訪れた日本人訪問団、ならびに日本に「ビザなし交流」で赴くロシア国籍住民の宿舎として利用されてきた。施設の管理はロシア側が行っている。
鈴木宗男はB型。政府の許諾なしに、スタンドプレーで単身ロシアに乗り込み、北方領土問題を棚上げする結果に陥っただけでなく、勝手にこのような施設をロシアの協力で建設し、政府方針とは180度異なる功罪を残している。彼が独断でしたことが、国益を損ねているのは事実で、北方領土完全解決の道を閉ざす原因を作ってしまっていた。
しかし、2002年に鈴木宗男に対して利権疑惑の一環として日本人とロシア人の友好の家の鈴木宗男利権が取り上げられ、鈴木宗男の公設秘書1人と地元建設業者5人の計6人が起訴され、全員が有罪判決を受けた。利権疑惑は他にも波及し、鈴木宗男の政治的影響力は低下した。
2. アントニオ猪木の度重なる無断訪朝
彼が大阪の二重行政の改善を求め、強烈に推し進めてきた「大阪都構想」は、日本の政府の方針ではなく、独自の理論でその実現を目指した。自らの夢を饒舌にパフォーマンスで演説で、大阪市民をすっかりその気にさせて舞い上がらせながら住民投票で敗北。急にやる気が失せ、半ば捨てゼリフ気味に大阪市長の任期満了と共に政治の世界から身を引いた。俄か政治家の典型で、変わり身は早く、すぐに元のタレント活動に戻るという無責任さは、マイペース行動ならではのB型そのもの。
勝手に夢を見せられ、その気にさせられ、さんざんかき回された市民と大阪市議会は彼に振り回されただけだった。
4. 鳩山由紀夫の韓国訪問で土下座
元総理大臣の身にありながら、分別を弁えぬ勝手な振る舞いに、自民党政府も大迷惑。2015年8月13日 - 韓国のソウル市内にある西大門刑務所歴史館を訪問した鳩山由紀夫元首相が日本統治時代の思想犯をしのぶモニュメントに「土下座」した。これは明らかな売国行為であり、日韓交渉に影響することが大であると知っておきながらこの愚行。単なる韓国政府や韓国人の機嫌取りなだけだ。民主党時代、都合のいいマニフェストをを掲げて政権奪取に成功しながら、実現不可能と見るや、後先考えずそそくさと政権を丸投げした張本人。しかも政界引退した人間が、何を意図してこのようなぞんざいな振る舞いを行うのか?まるで宇宙人。この件で、日本の戦争責任を全面的に認め、謝罪した形になる。その後の日韓交渉が韓国主導の上から目線でやりずらくなることもわからないのか・・・。
今日は4件のモデルケースを挙げたが、いずれも政府の了承もなく独断専行でこのような振る舞いをされたのでは、周囲は迷惑千万だ。こういう行動は、正義ではなく背信行為以外の何物でもない。影響力のある政治家が勝手な活動をされると、国家を代表してきていると受け取る。したがって、こうした政治家の一見政治活動に思える活動は虚構であって、売名行為にしか映らない。そこまでして注目され、覚えを良くして次回の選挙のPR材料にしたいのか・・・。私はかえって逆効果だと思うし、パフォーマンスにしか映らない。政治家たるもの、公人としての自覚を持ち、こうした振る舞いは厳に慎んで貰いたいものだ。政治家としての資質が問われる。
記事作成:2月21日(日)