2015年も暮れようとしている。良しにつけ悪しにつけ一躍「時の人」となった方々がいる。ある日突然、ふとしたきっかけで大ブームを巻き起こし、「今年の顔」とも思えるような活躍をする。運命はそこで切り替わり、歴史が変る。今年の締めくくりにあたり、そんな話題になった人を取り上げたい。
クマムシ
最初、本来は魚をモチーフにした歌ネタがメインだったが、それらを繋ぐ「あたたかいなぁ~」と言うフレーズの方がライブでウケて、事務所ライブの観客投票で3位になるほど良い評価を得た。最初は2人ともこの客の反応が良くわからなかったが、結局このネタを続けていくことになった。なお「あたたかいなぁ~」と言うネタを思い付いたきっかけは、長谷川が薬局で棚卸しのアルバイト中、コーンスープのパッケージに書いてあった「あったか~い」と言う文字を見つけたことからという。
2015年2月4日、「あったかいんだからぁ♪」でCDデビュー。第57回日本レコード大賞で特別賞を受賞。
8.6秒バズーカ
2014年末から2015年にかけて彼らがブレイクした時のネタ。「ラッスンゴレライ」という意味不明なフレーズをはまやねんがリズムの中で言い、田中シングルがそれに戸惑いながら同じくリズムに乗って「ラッスンゴレライって何ですのん」「ちょっと待ってちょっと待ってお兄さーん」などと応じる展開の、リズムネタ。
小太りのはまやねんはA型で、細身体型の田中は案の定、B型。同じB型の藤森そっくり。ノリで生きている印象。
ドローン少年
祭事にドローンを飛ばして、進行を妨害したり、職質を受ける場面を隠し撮り録画して動画サイトに投稿したり、中学生とは思えない言動、行動で世間を賑わした。家族にPCを壊され、同情を誘って、可哀想に思った支援者から募金を募り、再び、同じ過ちを繰り返した。最近は表に出ず、静かにしているが、いずれまた違う形でマスコミを賑わすに違いない。懲りない面々の一人だ。
後藤健二氏・湯川遥菜氏
今年1月末に「イスラム国」と名乗る過激派組織に拘束されていた日本人ジャーナリストの殺害映像が投稿され、日本国内でも大きな衝撃が走った。「イスラム国」はこれまでのテロ組織とは違い、ネットを効果的に利用した巧妙なメディア戦略で、世界中から若者たちを集め、勢力を拡大させている。衝撃的だったのがその残虐性。首と胴体を切り離し、それをネット公開する非道さ。イスラム国はイスラム教徒はまったく関係ない、殺戮集団で、単なるテロリストだ。こういう輩に傾倒し、自ら入隊し、世界転覆を担う手先になるなど考えられない。自らの命と引き換えに自爆テロを仕掛けるなど、決死の覚悟を受け付けられ、何の罪も無い人々を恐怖に陥れる。全世界を敵に回し、各地でテロ三昧だ。早く壊滅させるために、全世界がスクラムを組み、徹底排除していくしかない。
サニブラウン・ハキーム
福岡県出身。ガーナ人の父と日本人の母を両親に持つ。中学校、高等学校と城西大学附属城西中学校・高等学校に進学し、高校1年生時の第69回国民体育大会100m(少年B)に10秒45で優勝。2015年1月には、東京オリンピック (2020年)代表選手候補に期待される日本陸上競技連盟の「ダイヤモンドアスリート」に認定された。
高校2年生となった2015年6月の日本陸上競技選手権大会は3着と着差ありの100m2位、2着と着差なしの200m2位であった。2015年7月にコロンビアのサンティアゴ・デ・カリでおこなわれた第9回世界ユース陸上競技選手権大会では、100mに10秒28、200mに20秒34と共に大会記録で優勝し、2冠を達成した。また2015年世界陸上競技選手権大会日本代表にも選出され、男子200mでは準決勝に進出した。
清宮幸太郎 早稲田実業
今夏、一番ブレイクしたアスリート。彼の出場した試合は、朝からスタジアムが大混雑。満員札止め状態。1年生スラッガーとして高打率と驚異の長打を連発。ラグビーの元早稲田監督の清宮氏の長男でもある。愛嬌ある顔立ちとずんぐり体型。しかし、その愛らしい雰囲気で大人気となった。
ザハ・ハディッド氏
東京五輪のメイン会場となる新国立競技場の採用デザインを手掛けたイギリス人建築デザイナー。しかし、建設費用が予想に反して巨額に上ることが判明。その財政をどこで負担するかで国と東京都で責任のなすりあい。結局、この案は白紙撤回されてしまった。
佐野研二郎氏
2015年7月、佐野の応募作が2020年夏季オリンピック東京大会・パラリンピック東京大会の公式エンブレムに選出されたが、その選出過程や応募作のオリジナリティの有無が物議を醸し、9月1日に組織委員会はエンブレム使用の中止を決めた。この作品以外にも、彼の発表作品の多数が、他のデザイナーの作品をパクッた類似・酷似したものが多いことが露呈した。マスコミはこの問題を連日過熱報道し、結局はエンブレムも白紙撤回。国立競技場建設、エンブレム問題で、東京五輪は端から頓挫してしまうこととなった。
オコエ瑠偉
関東一高2年春から1番センターでスタメンに定着。第96回全国高等学校野球選手権東東京都大会では準決勝で帝京高校に敗れたが、自身は大会通じて22打数12安打をマーク。2年の秋は選抜に出場した二松學舍大附属高校に準決勝で敗れたが、3年の夏は打率.440、1本6盗塁の記録を残し東東京都大会を制した。決勝ではセンター前の打球を二塁打にするプレーも見せた。第97回全国高等学校野球選手権大会では初戦の高岡商戦で初回に一塁強襲のヒットを二塁打にする、3回にも1イニング2本の三塁打を記録した。1イニング2本の三塁打は49年ぶり2人目の記録。続く中京大中京戦では初回満塁のピンチに抜けようかという当たりを快足を飛ばし、キャッチするスーパープレーを見せ、準々決勝の興南戦では9回に2年生エース比屋根雅也から勝ち越しの2ランホームランを放つなど、随所に活躍した。準決勝では吉田凌、小笠原慎之介擁する東海大相模に敗れた。甲子園では打率.333、18打数6安打、1本塁打6打点の成績を残した。大会後は第27回WBSC U-18ベースボールワールドカップの日本代表に選出され、打率.364、7打点、4盗塁をマークし、準優勝に貢献した。実父はナイジェリア人、実母は日本人のハーフである
となかく明るい安村
「安心して下さい」「穿いてますよ」で流行語大賞を受賞した。過去、芸人でこの賞を受賞した人は、一発屋で終わっていることから、来年3月以降は、たぶん消えてしまっている可能性が高い。上半期、「ラッスンゴレライ」であれほど大ブレイクしたあのコントユニットも、露出度は10分の1程度に減った。飛ぶ鳥を落とす勢いの芸人は、飽きられるのも早い。なんでだろ~」で一世を風靡したあの赤と青のユニットも、そして「残念!」と喚いたあのピン芸人も、今は出演している番組を見ることは少ない。まして下ネタ芸人ならなおさらだ。
スギちゃんに似ていると思ったら、やはりスギちゃんと同じ血液型はB
又吉直樹
これを天賦の才能と呼ぶのだろう。一介の芸人が、突如、芥川賞を受賞し、一躍時の人に・・・。幼少期から読書に親しみ、忙しい日常の合間を縫って、趣味で書き綴ってきた私小説が、新進気鋭の作家の純文学作品の登竜門である由緒ある「芥川賞」をゲットするとは。これを青天の霹靂と言わずして何と言う。一夜にして人生が激変した典型例。一躍時の人。
これまでは「ピース」の相棒の綾部のほうがマスコミの露出度が高かったが、今ではすっかり立場が逆転し、芸人仲間から「先生」と呼ばれている。彼の出世作「火花」は、9月末日現在で239万部を突破した。これは芥川賞受賞作品としての単行本発行部数が歴代1位の記録を更新している。又吉自身はB型。
五郎丸歩 ラグビー日本代表(ヤマハ発動機所属)
9月末から10月にかけて行われたラグビーW杯ロンドン大会において、日本列島を興奮させ、ラグビーフィーバーを巻き起こした。フリーキックやペナルティーキックを蹴る前の、指を組む独特なポージングは全世界に知れ渡り、そのイケメンぶりも相まって、女性ファンが急増した。3勝1敗の好成績を収めながら、決勝トーナメントに進出できなかったものの、4年後のW杯日本開催に向けて弾みと自信になったことは言うまでもない。
他にもノーベル賞を受賞した大村智・北里大特別栄誉教授(80)と梶田隆章・東大宇宙線研究所長(56)が今年後半の話題をさらった。
記事作成:10月~12月