本日はPV映像の中でも、飛び切りカッコ良すぎるものを選りすぐりで紹介したい。何百人もの人の命を乗せ、最新の安全対策を講じ、快適に目的地まで送り届ける使命を担っている旅客機。その重責を果たすために陰で支えてくれる多くの方々がいる。その存在を忘れないために、ここにこの記事を記す。
1. ANA全日空(PV風) DEPARTURE(FS2004)
2002年に放映された木村拓哉主演のドラマ「GOOD LUCK!」。「ANA」(全日空)を舞台にした新米パイロットとその乗務員たちの熱き空に賭ける夢を描いた秀作ドラマだった。そのオープニングで流れたのがこのメロディ「DEPARTURE」。物語の始まりや新しい世界への旅立ちをイメージさせるこの曲と映像はマッチしていて、カッコいい。
このドラマ放送した年は、「ANA」への入社希望者が殺到した。
この映像を見ただけでも、大空への憧れや夢がひしひしと伝わってくる。遥か雲海の上、星に一番近い場所で、「安定飛行」を心がけ、翼は今日も地球を縦横無尽に闊歩する。飛行機好きにはたまらない、堪えられない映像だと思う。
葉加瀬太郎の「Another Sky」。これはANAの機内ブランドビデオで、機内のモニターで「ウエェルカムPV」として流れている。特別な気分にさせてくれ、郷愁や旅の醍醐味がひしひしと伝わってくる。眼下に広がる太平洋を眺め、太陽に一番近い場所を水平飛行。それは「天上の浪漫」であり、果てなく続く空を感じるひと時でもある。
ひとつの飛行機を飛ばすのに、どれだけの空港関係者が関わっているのかを如実に描いた作品。スケールの大きいPVに仕上がっている。先人たちのたゆまぬ努力、航空機の歴史。多くの人命が失われた航空機事故を乗り越えて、多くの関係者の努力によって今の安全神話が築かれている。パイロット、CAだけではなく、航空管制官、整備士、エプロンスタッフ(誘導)、グランドホステスなど、多くの人々の努力と安全に航行するための知恵、そして安全へのこだわり。今日も世界中で無数の旅客機が天空を舞う。その確かな歩みは、乗客の笑顔が物語っている。そして乗務員の心からのおもてなしが快適な旅行を約束するパスポートになる。
「ボーイング747」のラストフライトの模様
全日空NH126便 座席15K 那覇空港発羽田空港行
とうとう来てしまったラストフライトのこの日... 2014年3月31日
ANAジャンボが日本の空から去る日... そんな、熱き1日を密着取材!
ジャンボジェットが翼を下した日、それは航空機史上のひとつの区切りの日であり、また新たな歴史の1ページを刻む日でもあった。多くの飛行機ファンに愛され、親しまれたジャンボ。多くの人が最後の雄姿を見送った。
ボーイング747ANA126便、機長のラストメッセージ
「私ごとで恐縮ではございますが、私はジャンボの操縦、25年前に始めました。当時、このジャンボジェットを初めて見た時は、この圧倒的な存在感に、本当に私にこの飛行機が操縦できるのだろうかと不安に思ったのを覚えています。以来、パイロットの人生のほとんどをこのジャンボジェットと共に過ごして参りました。え~共に多くの経験をし、そしてパイロットとして育てて貰ったように思います。時代の流れとはいえ、この大好きなジャンボジェットが退機することは、非常に残念ではございますが、このジャンボへの想いを、熱い想いを次世代の翼に繋げ、引き続き多くの方がたに安全で、そして夢のある空間をお届けできるよう従業員一同努力して参りますので、引き続き見守っていただければ幸いでございます。それではあと1時間20分ほどの飛行時間になりましたが、この大きくて速くて、そして快適なジャンボジェットの空の旅を引き続きお楽しみくださいませ。改めまして本日のご搭乗ありがとうございます。失礼いたします。」
私たちは飛行機に乗るとき、その速さと快適性を重視し、そして小窓から下界を望むちっぽけな景色に気を取られがちだが、一方では、私たちを安全に届けるために、見えない場所で支えてくれている人たちのたゆまぬ努力があることを決して忘れてはならない気がする。
「感動話」 整備士が飛行機に手を振る理由
飛行機は安全に飛ばす。当たり前のことのように思えるが、それを地道に日の当たらない場所で懸命に支える人々がいる。乗務員にバトンを渡し、空の安全を託す。乗務員たちは、心の中でこう呟く。【ありがとうございます。行ってまいります。私たちにお任せください】
そして飛行機がタラップを離れ、動き出す。その時、整備士たちが並んで飛行機に手を振る光景を目にする。その本当の意味は、或る一人の整備士が始めたことだった。
些細なことだが、心が通うおもてなしだと思う。こういうことが誰に教わったわけでもなく、さりげなくできる人は、人間として一味も二味も違う。
夢のお仕事シリーズ ANA 航空会社で働きたい方へ
そして奇しくもこの記事を書いた途端に、国産初のジェット旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)がテスト飛行を行った。プロペラだったYS11以来の待望の純国産旅客機に、国民がこぞって沸いた。かつて「翼よ、あれが巴里の灯だ!」という名言があったが、上空から地上へ舞い降りた時、何か新しい自分に出会える、そんな気にさせてくれる。何か壮大なスケールと「人生」そのものを噛みしめられる、そんな空間が飛行機にはあると思う。
明日は「JAL編」をお送りします。
記事作成:11月10日(火)