Quantcast
Channel: 時遊人SUZUのひとり言
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1757

この夏のヒーロー、最強捕手・中村奨成

$
0
0

 「第99回全国高校野球選手権大会」は熱戦につぐ熱戦で、ホームラン記録を塗り替えるほどの空中戦となった。とりわけ今大会で、一躍スターダムに伸し上った中村奨成(しょうせい)捕手を擁する広陵の躍進ぶりが目立った。この夏のヒーローは紛れもなく彼だった。初戦から複数の本塁打を放ち、仙台育英戦と決勝の花咲徳栄を除くすべての試合でホームランを放ったスラッガー。誰もがもう破れないと思っていた甲子園のスター・清原和博(PL学園)の1大会のホームラン数を超え、6本の本塁打を放った。しかも彼が対戦したチームは、すべて甲子園常連の強豪校ばかりだったため、何倍もの価値がある。
 ではこの夏、高校野球ファンの視線を釘付けにしたニューヒーローの足跡を回顧したい。

 まずは「熱闘甲子園」で放送された、広島大会の模様と、女手ひとつで育て上げた母親にホームランを捧げるなど、親孝行ぶりを発揮した親子の物語からどうぞ!

 1回戦 優勝7度を誇る「中京大中京(旧中京商)」との初戦

 6回表、0-2と劣勢のムードを吹き飛ばすソロホームランを右中間スタンドへ運び、さらに8回表にはダメ押しとなる2ランをライトポール際に叩き込んだ。(5打数4安打2本塁打)

 2回戦 今春の選抜大会まで3季連続で甲子園ベスト4の強豪で今大会優勝候補の一角の「秀岳館(熊本県代表)」との対戦。

 9回、ダメ押しとなる3ランホームランをレフトスタンドに叩き込んだ。これが自身3本目。凄いのは広角にホームランを打てる点。プロが注目する。4打数3安打(1本塁打)

 3回戦 11年連続出場中で、角度のあるチェンジアップを武器に1回戦12三振を奪い完封した好投手・斎藤郁也を擁する聖光学院との対戦。

 8回までにシーソーゲームで4-4の同点。しかし、9回、高めのボールとなる速球を、勝ち越しとなる2ランホームランをレフトスタンド中段に叩き込んだ。(4打数3安打1本塁打)

 準々決勝

 前日、優勝候補で春夏連覇を目指す大阪桐蔭を9回劇的な逆転サヨナラ勝ちを収めて勢いに乗る「仙台育英」との対戦。

 ホームランこそ出なかったが4打数2安打でチームの勝利に貢献した。

 準決勝

 甲子園常連で、過去に複数回優勝経験のある強豪の「天理」と対戦。

 稀に見るシーソーゲームを制したのは、中村捕手の1大会タイ記録、新記録となる2本のホームラン、7打点の活躍に尽きる。5号はセンターバックスクリーン、6号はバックスクリーンの左横に打ち込んだ。一体どこまで暴れまくるのか?あの32年前のPL学園・清原を超えた。(4打数3安打2本塁打)
 この日まで5試合に出場し、打率は驚異の6割9分6厘で、6本の本塁打に加え、17打点と38塁打数も新記録を樹立した。早実・清宮が不出場で、イマイチ盛り上がりに欠けると思われた今大会を、これほどまでに注目を浴びる大会に仕立て上げたのは彼の存在だったと思う。

 決勝

 3年連続代表の埼玉・花咲徳栄との対戦。西川、野村の長打力や1番太刀岡の機動力を絡めて序盤から攻め立てる。制球力が持ち味の綱脇、最速149キロの清水の両右腕が投手の軸。千丸や西川は昨夏も主力として甲子園を経験。そんな強豪校との対戦となった。

 大会屈指の綱脇投手・清水達也投手の前に今大会初三振(2三振)を喫したが、それでも広陵としての意地を示した。最後は4対14という思いがけない大差となったが、広陵を決勝まで導いたのはまぎれもなく中村選手だった。(5打数3安打2三振)
 1大会中の安打数も19安打となり、1986年の松山商・水口(のち近鉄、オリックス)に並ぶ大会記録となった。まさに怪物ぶりの活躍だった。

 今年の広陵は、1回戦から決勝まで6試合、甲子園常連校で、しかも強豪校とばかり対戦し、中村捕手の凄まじい活躍で勝ち上がって来て、決勝進出を果たした。残念ながら、決勝では、強打の花咲徳栄の前に敗れはしたものの、彼の活躍は色褪せることはない。
 彼が凄いのは捕手で軽々ホームランを打てるスラッガーという点。プロでも野村、田淵、福嶋、古田、城島、谷繁、阿部くらいしかホームランを量産したキャッチャーはいなかった。だから貴重だ。しかも強肩で進塁を許さない鉄砲肩。これはどのプロの球団も欲しがる筈。

 もちろん、プロの球をそうやすやすとはホームランできないだろうし、リードの面でも課題は多いだろう。しかし、これだけ守って打てるキャッチャーはなかなかいない。素材としては超一級品だけに、ぜひプロで活躍して欲しい。そして、日本を背負って立つような選手に成長して欲しい。個人的には幼少期からのファンだという地元・広島カープで活躍して欲しいと思う。西武が指名権を獲得する気もしないではないが、もし彼が広島に入団したら、今でもセ・リーグダントツの強さなのに、今後10年は安泰だろう。

 最後に、彼に関する動画をリンクし、今後の彼の活躍を祈念して結びとしたい。

 小林誠司も絶賛!!広陵高校の捕手・中村奨成の素顔とは

https://www.youtube.com/watch?v=0bM6qKze0MU&t=1s

 地元・広島が大フィーバー

 中村奨成選手の全ホームランと親子の感動話

https://www.youtube.com/watch?v=G8y2mH6-CD0

 記事作成:8月22日(火)~23日(水)

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1757

Trending Articles