東京オリンピックに生を受けた私が長年芸能界を見てきて、特に歌謡曲事情には明るいことは何度も触れてきた。今日は、半世紀近く時間が経ち、私が記憶に残る話題に触れたい。それは各時代、各世代において持て囃され、その時代を彩ってきた黄金の女性デュオについて取り上げたい。
1 ザ・ピーナッツ
1960年代から70年代にかけて人気絶頂を誇った双子の姉妹デュオ。しゃぼん玉ホリデーの司会や映画「モスラ」シリーズで小美人役で出演した。今でもカラオケの女性デュエットとして人気が高い。「恋のバカンス」、「恋のフーガ」、「コーヒールンバ」などが代表作。昨年6月に、姉の伊藤エミ(元沢田研二夫人)が亡くなった。
http://www.youtube.com/watch?v=_-wJxo4vqtg (恋のフーガ)
http://www.youtube.com/watch?v=fkmACCvZQD0 (コーヒールンバ)
http://www.youtube.com/watch?v=G7AYWANc2pk (モスラの歌)
2 リンリン・ランラン
1959年1月3日生まれの香港出身の双子姉妹によるポップデュオ。
アメリカ人の父と中国人の母を持つハーフ。1972年から香港で「樂家姊妹(ロッカーシスターズ、The Lokka Sisters)」として活躍していたのをスカウトされ、1974年に日本テレビのテレビ番組『スター誕生!』でアシスタントとしてデビュー。代表曲は、デビュー曲ながら最大のヒット曲となった「恋のインディアン人形」(オリコン最高27位・シングル売上8.4万枚)で、ロングのお下げ髪に、インディアンのような衣装を着て歌い、アジア系の雰囲気も持っていたため、先住民族と誤解されることも多かった。ほかに「陽気な恋のキューピッド」、「恋のパッコンNO.1」など。
昭和50年代半ばにピンク旋風を巻き起こしたユニット。ミー(根本美鶴代)とケイ(増田恵子)のコンビで超ミニスカートと激しい踊りで一世を風靡した。ちびっこは彼女たちに憧れ、踊りの振り付けを真似したり、彼女たちのレギュラー番組は数多くあった。私は「ピンク百発百中」が好きだった。2ヶ月に一度のハイペースで新曲をリリースし、いずれも大ヒットした。「UFO」で初めてアイドルでレコード大賞を受賞した。以下、私が好きな順に曲を並べたい。
第1位 渚のシンドバッド
第2位 透明人間 http://www.youtube.com/watch?v=JHbxvd09stw
第3位 サウスポー http://www.youtube.com/watch?v=3Zw0ZBSozXo
第4位 S.O.S http://www.youtube.com/watch?v=iJemIvx0DHM
第5位 ペッパー警部 http://www.youtube.com/watch?v=ZWaX7IKS-w0
第6位 ウォンテッド http://www.youtube.com/watch?v=RRnR0W5vAlU
第7位 UFO http://www.youtube.com/watch?v=0HAEOaIPPtI
第8位 モンスター http://www.youtube.com/watch?v=7etPz-3aNKo
第9位 カメレオンアーミー http://www.youtube.com/watch?v=peC2cXmp9Dw
第10位 波乗りパイレーツ http://www.youtube.com/watch?v=WCJXcsf1n2g
4 あみん
岡村孝子と、加藤晴子の2人による音楽グループ。1980年代前半にシングル4枚とオリジナルアルバム2枚をリリースののち活動休止、2007年に活動再開。名古屋の椙山女学園大学の同級生として出会った岡村と加藤が、意気投合しデュオを結成。デュオ名は、さだまさしの楽曲『パンプキン・パイとシナモン・ティー』に登場する喫茶店「安眠(あみん)」から採った。1981年秋、第22回ヤマハポピュラーソングコンテスト(通称ポプコン)に「琥珀色の想い出」で出場し、中部北陸大会で優秀曲賞を受賞。だが本選(全国大会)へは進めずじまい。ちなみに、このとき同じブロックからアラジンの「完全無欠のロックンローラー」が本選に進みグランプリを獲得した。1982年春、第23回ポプコンに「待つわ」で出場。5月16日の本選に進出、グランプリを獲得した。1982年7月21日、「待つわ」でレコードデビュー。楽曲が多大なる共感を得て、デュエットによるハーモニーの新鮮さや清潔感と相まって同年のトップセールスを記録するほどの大ヒットとなる。
http://www.youtube.com/watch?v=v0uS79EfCRg (初期の頃の「待つわ」)
5 Wink
1980年代後半から1990年代中期にかけて活躍した、女性アイドル・ポップス・ユニット。鈴木早智子と相田翔子の二人組。フランス人形のような可愛らしい風貌ながら、無表情でダンスを踊りながら歌うスタイルに違和感があった。二人はともにワニブックス社の雑誌『Up to Boy』が1987年に開催したミスコンテストの入賞者(早智子が上半期グランプリ。翔子は下半期グランプリ)。1988年、Winkを結成。同年4月「Sugar Baby Love」でレコードデビュー。Winkというユニット名は、最初、事務所が「キラキラ輝く」という意味のTwinkleを提案したが、発音しにくいということで、トゥインクル→ウインクル→ウィンクとなったのが由来。1989年、「愛が止まらない 〜Turn It Into Love〜」で第22回全日本有線放送大賞グランプリ(上期)を受賞。同年「淋しい熱帯魚」で第22回全日本有線放送大賞グランプリ(年間)、第31回日本レコード大賞を受賞。また同曲で第40回NHK紅白歌合戦に出場した。1996年3月末をもって活動停止。活動期間は7年11ヶ月だった。現在はタレントおよび女優としてそれぞれ活動している。
http://www.youtube.com/watch?v=Els6abk3DYo (愛が止まらない)
http://www.youtube.com/watch?v=C0XqlGoRSXM (SUGAR BABY LOVE)
6 BaBe
1980年代後半に活動した日本の女性デュオ、タレントである。メンバーは近藤智子と二階堂ゆかり。1987年、流行だったユーロビートのカバー曲「Give Me Up」でデビュー。ダンスを踊りながら歌うスタイルで、色白で奔放な性格の近藤と、色黒で控えめな性格の二階堂というキャラクターの組み合わせであった。洋楽のカバーを多数リリースしてヒットしたことでも知られたが、1990年に解散。ヒット曲は他に「I Don't Know!」や「Hold Me」。
http://www.youtube.com/watch?v=qWk2LVzmjaY (I Don't Know!)
http://www.youtube.com/watch?v=BI94oJ377BE (Hold Me)
http://www.youtube.com/watch?v=keX4SAojniY (Get a Chance!)
http://www.youtube.com/watch?v=vw0Qem2V0EY (WAKE UP)
7 PUFFY
1994年、SMAに所属する大貫亜美と吉村由美が出会い、95年にユニットを結成。同事務所の奥田民生プロデュースの下、96年5月にCDデビュー。結成翌年の1996年5月13日、プロデュースと作曲を奥田、作詞を井上陽水が担当したシングル『アジアの純真』でメジャーデビューし、自身の出演するCMとともに話題となった。デビューから4連続でミリオンヒットを飛ばし大ブレーク。96年は日本の音楽史上最高の売り上げがあった年であり、その年の新人アーティストで最高の売上を記録。二人のキャラクターと音楽性はデビュー当時から異彩を放ち、他のアジア各国でも人気を得、2002年には北米でもCDデビューしツアーを行う。2004年、二人をモデルにしたアニメ番組『Hi Hi Puffy AmiYumi』が全米でスタートし、現在まで、世界110カ国以上で放映されている。ヒット曲は他に「これが私の生きる道」。
http://www.youtube.com/watch?v=ixEL1CXwCP0 (これが私の生きる道)
http://www.youtube.com/watch?v=028isbwIKAY (渚にまつわるエトセトラ)
8 安田祥子と由紀さおり
実力派のベテラン歌手の姉妹のデュオ。早口でまくし立てるように歌う「トルコ行進曲」は圧巻。姉の安田祥子さんの透き通るような高音域の声を聞くと鳥肌が立つ。
http://www.youtube.com/watch?v=RssrQevAUXI (トルコ行進曲)
9 花*花
1998年にデビューした女性デュオ。 結成当時はシャンプーを捩っ て「RINSE(リンス)」という名前だった。その後「花*花」という名前でインディーズ活動を 経て、メジャーデビューした。メンバーはこじまいづみとおのまきこ。基本的にこじまがメインボーカル。おのは低音パートを担当したりピアノに専念したりするが自身が作詞作曲した曲ではメインボーカルも務める。女性の気持ちを美しい風景や身近に有る雑貨などを背景にしたり歌詞を反復させたりするような曲が多い。メジャーデビュー曲の「あ〜よかった(Setagaya Mix)」はよみうりテレビの『ダウンタウンDX』のテーマ曲に使われるなどして大ヒット、続く「さよなら大好きな人」もTBS系ドラマ『オヤジぃ。』の主題歌に起用されるなどし、同局の『第33回全日本有線放送大賞』では新人賞を受賞したり、『第51回NHK紅白歌合戦』にも出場するなど、将来を有望視されていた。2001年に「今年ブレイクしそうなアーティスト」で1位を獲得するも、2003年に活動休止を発表。
10 Kiroro
沖縄県出身の2人組デュオ。メンバーは玉城千春と金城綾乃。
2人は沖縄県立読谷高等学校の同級生。その後、玉城が長崎ウエスレヤン短期大学、金城が医療事務の専門学校に進学し、在学中の1996年にインディーズデビュー。沖縄限定で発売されたインディーズデビュー曲『長い間』は、地元沖縄のローカルCM(「安信輸送サービス」の引越しCM)にも使われ、1万枚以上を売り上げる。楽曲制作を手掛けているのは主にボーカルの玉城の方である。玉城は作詞・作曲の才能はあるものの、ピアノはあまり弾けず、書く音符も暗号のような状態である。それを、ピアノが弾ける金城が玉城の「暗号」を解読するような形で活動を始めた。ただし、活動が進むに連れ、金城の作詞・作曲のものや玉城が作詞、金城が作曲というものも登場するようになった。
Kiroroという名の由来は、玉城が小学生の時、地域交流で北海道池田町に行った際、なんとなく耳に残ったアイヌ語に由来する。公式サイトによると、元になったアイヌ語はKiroru(人間が踏み固めた広い路)とKiroro-an(強い・健やか・盛ん・大きい・かたくな)である。1998年1月に『長い間』でメジャーデビュー。1998年・1999年・2001年にはNHK紅白歌合戦に出場した。個人的には「ベストフレンド」や「未来へ」、「生きてこそ」が大好きだ。
http://www.youtube.com/watch?v=RffL0i5eszg (長い間)
http://www.youtube.com/watch?v=t5rM2d62trA (未来へ)
http://www.youtube.com/watch?v=PrRyJBo7VEw (生きてこそ)
他にもザ・リリーズ、うしろゆびさされ組などもいる。
ちなみに男性はグレープ、狩人、チャゲ&飛鳥、H2O、雅夢、コブクロ、ゆず、B'z、CHEMISTRY、KinkiKidsなどがいる。
また、男女のデュオは、ヒデとロザンナ、チェリッシュ、ダ・カーポ、ルクプル、カズン、トワエモア、紙風船などがいた。
記事作成:4月中旬~5月1日(水)