プロ野球も終盤戦で、セ・リーグの優勝争いは混とんとしている。阪神・巨人・ヤクルトが三つ巴で終盤戦に突入した。
野球は選手をうまく傭兵する名監督がいて、名投手がいれば、どんなに強力打線も水物と呼ばれ、好投手の前では沈黙してしまう。確か40年前に時を遡った頃に、リリーフ専門なる投手が登場した。以来、先発、中継ぎ(セットアップ)、抑え(リリーフ)という完全分業制に野球の形が変わった。かつては連戦連投、完投は当たり前のご時世だった。1シーズン42勝した投手もいたし、先発なのに78試合も登板した投手もいた。完全過多でフル回転だったのだから強靭な肉体だったに違いない。今思えば恐ろしい。しかも現在と違い、安月給だった。
現在は、抑え専門の投手は、毎試合ベンチ入りして、それこそ休みなしのフル回転だが、短いイニング限定で登板するのだからかなりマシだ。そこで今日のテーマは、日本プロ野球(NPB)において、守護神と相手チームに恐れられた完全無欠のリリーフ投手を取り上げたい。
巨人
1 宮田征典 45勝30敗(セーブポイントが無かった時代)
2 鹿取義隆 755試合 131S
3 角 盈男 618試合 99S
他にも石毛や河原、西村がいたが、安定感はなかった。巨人は昔から抑えに恵まれない。元祖リリーフのパイオニアは、管理野球を徹底した川上監督が完全分業制を確立した時の宮田だった。
広島
1 江夏 豊 829試合 193S
2 津田恒実 286試合 90S
3 大野豊 707試合 138S
ほかにも小林幹英、佐々岡、サファテ、永川勝浩がいる。
大洋・横浜
1 斎藤明夫 601試合 133S
2 佐々木主浩 439試合 252S
3 クルーン 304試合 177S
ほかにも遠藤一彦、福盛和男、山口俊、ルーキーの山崎がいる
中日
1 鈴木孝政 586試合 96S
2 牛島和彦 395試合 126S
3 岩瀬仁紀 889試合 402S(2014年現在)
郭源治、宣銅烈(ソン・ドンヨル)・与田、ギャラードらがいた。
阪神
1 山本和行 700試合 130S
2 藤川球児 562試合 220S
3 呉昇桓 64試合 39S
JFKがいた頃は鉄壁のリリーフ陣だった。
ヤクルト
1 高津臣吾 598試合 286S
2 林昌勇 238試合 128S
3 バーネット 243試合 84S(2014年現在)
五十嵐はセットアッパーだった。石井弘寿、伊藤智仁も凄かった。
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阪急・オリックス
1 山口高志(セーブポイントが無かった時代)
2 アニマル・レスリー 60試合 24S
3 平井正史 569試合 41S(1995年に27S)
加藤大輔もいたし、現在は平野佳寿もいる。
西武
1 森 繁和 344試合 82S
2 鹿取義隆 755試合 131S
3 豊田清 558試合 157S
潮崎哲也はセットアッパー
他にも小野寺やシコースキーがいた。
南海・ダイエー・ソフトバンク
1 井上祐二 487試合 77S
2 ペドラザ 194試合 117S
3 馬原孝浩 385試合 182S(2014年現在)
サファテもいる。
ロッテ
1 牛島和彦 395試合 126S
2 河本育之 500試合 95S
3 小林雅英 453試合 228S
他には成本年秀、小林宏之がいる。
近鉄・楽天
1 吉井理人 385試合 62S
2 赤堀元之 380試合 139S
3 大塚晶則 305試合 137S
他には石本、現在の松井
日本ハム
1 武田一浩 341試合 31S
2 横山道哉 370試合 45S
3 武田久 522試合 167S(2014年現在)
他には金石、現在の増井がいる。マイケル中村はセットアッパー
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抑え王国
1位 中日 2位 広島 3位 横浜
セーブポイントランキング
1 岩瀬仁紀 402S 現役
2 高津臣吾 286S
3 佐々木主浩 252S
4 小林雅英 228S
5 藤川球児 220S
6 江夏 豊 193S
7 馬原孝浩 182S 現役
8 クルーン 177S
9 武田 久 167S 現役
10 永川勝浩 165S 現役
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私が選ぶ最強リリーフベスト5
1位 佐々木主浩 NPBだけでも 252S 決め球は伝家の宝刀フォーク
2位 江夏 豊 193Sながら、江夏の21球など名勝負には必ず顔を出す。
3位 クルーン(横浜時代) 177S 160km/hを日本で初めてマークした。
4位 宣銅烈 98S コリアン超特急と呼ばれ、まず打てなかった。
5位 津田恒実 90S 記憶に残る投手だった。いつも真っ向勝負だった。
彼らが登場すると、あきらめムードが漂い、勝負ありの状況にあった。
さて、今日の記事は昔のプロを思い、郷愁とともに、かつて活躍した名投手に思いを馳せることで、プロ野球選手として人生を捧げ、一時代を築き、さらには私たちファンを熱狂させたプレーヤーを讃えたいという意味合いもあった。おそらく、テレビ中継やプロ野球ニュースで彼らの雄姿見ない日はないほど、彼らのプレイを目の当たりにした。並の体力では決して務まらなかったと思う。怪我や故障すれば、シーズンを棒に振ることもあっただろう。そんな危険と隣り合わせの境遇で、私たちに夢を与えてくれたことに深く感謝したい。今はもう引退した選手がほとんどだが、後継者をぜひ育てて、また同じ夢を見させてくれることを心から願う。
記事作成:8月24日(月)