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Channel: 時遊人SUZUのひとり言
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素晴らしき卒業式

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 3月は別れの季節。人生において節目にあたる時期である。誰でも経験する旅立ちの儀式が「卒業式」ということができるだろう。卒業式のイメージは、涙、蛍の光、感謝、花束、送辞と答辞、感動といったところが定番。様々な趣向を凝らした挙式もあれば、最近はサプライズ仕立ての凝りに凝った手作りの式もあるようだ。そんな卒業式を収めた動画が「YouTube」などに多数アップされている。
 今日は、卒業のこの時期にあたり、私が特に素晴らしいと感じた崇高な「卒業式」をセレクトしてお送りしたい。なお、芸能人が登場するテレビとタイアップしたサプライズ系のものは割愛したい。

 1 平成27年度卒業式 日本航空高等学校 2016年2月7日(日)

 

 卒業生の総代の号令で、生徒が一斉に動く、まさに「日体大」の集団行動張りの一体感と統率力を感じる。そしてラストが「防衛大」と同様、学帽を天上高く放り投げ、一斉に会場を駆けて飛び出していく。今時には珍しい、伝統と格式、重厚感を感じる。

  卒業生も恩師(教職員)も号泣。これぞ「THE 卒業式」という場面が随所にちりばめられている。一瞬「愛と青春の旅立ち」のワンシーンを思い出した。

 2 5年越しの卒業式

 福島県福島市にある「桜の聖母短期大学」の2011年3月に行われる予定だった卒業式は、震災によって挙式が見送られた。やむなく卒業証書は郵送で届けられた。
 5年後の今年、当時の卒業生たちの呼びかけで、5年越しの思いが実った。25歳になる彼女たちが集い、改めて卒業証書を手にした彼女たちは、5年前の不完全燃焼だった気持ちに区切りをつけられた。当日はさながら同窓会のような雰囲気だった。すでに結婚して妊娠中の女性など、その後の人生を語り合うには十分な時間だった。それぞれの笑顔が溢れる印象的な素敵な卒業式になった。

 3 校長先生の卒業式

 「教員の課程を修了したことを、ここに証します」―。阿見町竹来(たかく)の町立竹来­中学校で6日、今春定年退職を迎える中島光一校長(60)の「卒業式」が行われた。教­員や生徒が中心となって準備し、中島校長には事前に知らせない〝サプライズ〟の演出だ­った。温かく粋な心遣いを受けた中島校長は「突然のことでびっくり。生徒や先生に感謝­している」と笑顔を見せた。
 式は3年の中原卓治教諭や生徒会が中心となって約1カ月前から準備。当日、会場の体育­館には風船のアーチが用意された。中島校長は生徒に呼ばれてアーチをくぐると、驚いた­表情で館内を見渡した。
 そこには中島校長の歩みを振り返るVTRが流れ、少年時代の卒業写真や野球部の顧問時­代の写真が映し出されると、生徒から歓声が上がった。
 その後、壇上で3年の男子生徒が卒業証書を読み上げ、3年の斎藤千嘉(ちひろ)さんと­糸賀江蓮(えれん)さんが描いた肖像画が中島校長に贈られた。中島校長はうれしそうに­絵を掲げて見せた。
 斎藤さんと糸賀さんは「2人で顔の上と下を半分ずつ分けて描いた。笑顔を再現するのが­難しかったが、喜んでもらえてうれしい」とはにかんだ。
 もう一つのサプライズとして、中島校長の妻・恵子さんが登場し、「ピカイチ(中島校長­の愛称)も素晴らしい教師生活を終えることができて良かったと思う。私も幸せを頂いた­」と感謝を述べた。
 中心となって企画した中原教諭は「日頃の校長の生徒への愛情がきょうの会に現れた」と­話した。
 中島校長は小学校と中学校で勤務し、社会科が専門。中学では野球部顧問として指導に力­を入れ、部を県大会優勝に導いたことも。2年前に校長として赴任した竹来中では、正門­で登校する生徒を出迎えたり、一緒に掃除したりして生徒と触れ合った。
 中島校長は「定年間近だという気持ちはないが、節目にこの生徒たちと出会えて良かった­。今後また子どもたちが活躍するのを楽しみにしている」と喜びをかみしめていた。

 素晴らしい生徒たちに拍手をお送りしたい。(「YouTube」にアップされた解説を掲載)

 4 平成24年度卒業式  岐阜聖徳学園高等学校   

 平成25年3月1日、岐阜聖徳学園高等学校への校名変更後、初めての卒業式が執り行わ­れました。真新しい制服に身を包んで
入学してから早3年、この日を迎えた生徒の顔は晴れやかで、生徒や先生の涙には、躓き­ながらも何かを成し遂げた充実感が滲んでいました。かけがえのない仲間、かけがえのな­い日々、この日をさかいにさまざまな路に進んでいきますが、仲間へ、先生へ、家族へ伝­えた感謝が、彼らの希望に満ちた未来を支えていくことを確信する1日となりました。

 5 青の絆~仮設校舎からの卒業式~

 福島県南相馬市小高区。東京電力福島第一原子力発電所から20キロ圏内に位置し、原発­事故後に「警戒区域」に指定された。今もおよそ1万2000人の住民が避難生活を送っ­ている。その小高区で唯一の中学校だった小高中学校は、現在、原発から北に37キロ離­れた鹿島小学校の一角に建てられた仮設校舎で授業を行っている。

 記事作成:3月15日(火)


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