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Channel: 時遊人SUZUのひとり言
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A型アスリートの神髄

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 A型というと、その生真面目さゆえにプレッシャーに弱く、緊張に縛られて練習通りの実力を発揮できない傾向があるが、最近のアスリートは、そうでもなさそうだ。
 A型アスリートの特徴として、妥協を許さず、ちょっとしたミスでも許せず、強くリベンジを誓い、果たそうとする完璧主義者ということができる。そして開き直ると圧倒的な強さを示す。
 では、実際のアスリートで検証してみたい。次に挙げるアスリートは全員A型だ。どんな特徴を持つか見ていきたい。

 原田雅彦 

 リレハンメル五輪のジャンプ団体で、優勝確実、ダントツの1位だったのに、極度のプレッシャーの中、最終滑空を迎え、そこで大失速して逆転を許し銀メダルに転落。しかし、彼の顔つきは、眼が垂れ下がっていることもあり、にやけている印象があった。それが逆に周囲をなごませ、失意を感じさせない雰囲気があった。そして、この悔しさを次回開催の長野五輪で見事に晴らした。
 ジャンパーはA型が主流の世界で、他にもレジェンドと呼ばれる葛西紀明、長野五輪のヒーローだった船木和喜、そして岡部孝信がA型だ。また、女子も高梨沙羅、渡瀬あゆみもA型。

 高梨沙羅

 他を寄せ付けない無類の強さを誇る彼女。今季もW杯は第2戦で2位になった以外は9戦で8勝と他を圧倒。初出場した前回のソチ五輪では、金メダルを期待されながら、過度のプレッシャーでまさかのメダルなしに終わった。繊細な感覚と微妙な調整力が抜群なのもA型らしい。
 私は3年前の夏、北海道を訪れた際、大倉山シャンツェで練習に励む彼女を至近距離で見たが、驚くほど小柄。あの身長で、大柄な欧州のライバルに対等以上に渡り合えることが不思議でしょうがなかった。やはり忍耐に忍耐を重ねるような厳しい練習があってこそだと思う。

 田中将大

 駒大苫小牧時代から甲子園で大活躍し、2連覇と準優勝を経験。楽天へ。そこでは彼がマウンドに上がると負けない不思議なジンクスがあり、持っている男だった。そして、シーズン負けなしの24連勝という大金字塔を打ちたて、ヤンキースへ移籍。エース級の活躍をしている。しかし、今シーズンは痛めていた右肘にメスを入れ、復活を期している。彼の負けず嫌いぶりは有名で、楽天時代の日本シリーズでは160球を投げて敗戦投手になった翌日の最終戦で、リリーフで登場し、胴上げ投手になった。彼が9回のマウンドに向かい、仙台のファンが「あとひとつ」で出迎えたシーンは伝説。マウンド上で仁王立ちになっている姿が彼の真骨頂だ。

 柏原竜二

 彼は箱根駅伝の主役として、4年間箱根路の往路5区山登り区間を走り、4年連続で圧倒的強さで区間賞を取った。しかも3年次を除き、いずれも区間新の快挙をやってのけ、東洋大学の黄金期を築いた。しかし、震災があった翌年、彼は大スランプに陥り、初めて自らの区間記録を逃した。一時は辞めてしまおうかと思った時期もあったが、故郷の母校で練習した時に、彼を気遣う周囲の対応に感激し、再び、震災で苦しむ人々のために走ることを決意し、4年次には再び区間新記録を樹立した。彼が走ると、沿道には彼の雄姿を一目見ようと大勢の駅伝ファンが繰り出し、彼にありったけの声援を送った。

 錦織 圭

 彼は幼少期から、あの「松岡修造」に鍛え抜かれ、小柄ながらめきめきと腕を上げ、世界ランキング4位にまで上り詰めた。それまで彼は、たびたび怪我に見舞われ、途中棄権も多かった。しかし、伸び悩んでいた頃、世界チャンピオンにマイケル・チャンコーチと出会い、精神論からとことん叩き込まれ、強いメンタル面を持つようになり、全米オープンで決勝に進出し、日本人初の準優勝という快挙を成し遂げた。

 内村航平

 彼は日本のトップアスリートだ。前人未到の世界選手権6連覇を今年達成。オールラウンダーではなく、すべての種目で金メダルを狙えるほどそれぞれの技の完成度は高く、もはや神の領域。もちろん3年前のロンドン五輪の個人総合でも金メダルを獲得し、他の追随を許さない圧倒的な強さを感じる。
 しかし、ロンドン五輪では、当初極度のプレッシャーから出足不調だったが、開き直り、一皮向けた後は、自分の演技を取り戻し、あの快挙を成し遂げた。ストイックなまでに自分を追い込み、飽くなき探究心で常に上を目指す、妥協を許さず、苦労を厭わない厳しい練習もこなしていく。やはりA型の典型だと思う。

  ダルビッシュ有

 彼は見るからにA型。端正な顔つきで人気抜群。O型のように太らないからスリムな体型で、キレの或る変化球を自在に操る。彼の横に大きく逃げるスライダーと縦に大きく変化するスライダーと、スプリット、大きく落ちるフォークは打てそうに無い。相手の心理を読む投球術も、繊細さに長けたA型ならでは。負ける気がしないと勢いに乗ると手がつけられなくなるのもA型の特徴。
 しかし、メジャー入りした多くの日本人投手が経験しているように、肘や肩の故障で故障者リスト入り。肘にメスを入れ、今年はシーズンを棒に振った。捲土重来、来季の復活マウンドに期待したい。

 内海哲也

 彼もまた東京ガスから巨人入りして以降、「ノミの心臓」と呼ばれ、プレッシャーに極端に弱く、ピンチになるとボールを置きに行く悪い癖があって、打ち込まれて逆転負けするケースが続いた。私は巨人のエースとして認めない時期が続いたが、原監督の期待は大きく、根気強く彼を起用し続けた。そして最多勝や勝率1位に輝くなど、成長した。しかし、ここ2年は故障がちで、勝ち星に恵まれていない。なのに、年俸4億円は貰いすぎ。チームに迷惑をかけて申し訳ないと思うなら、返納すれば良いものを、金の亡者なのか、甘んじて全額せしめているのは許せない。杉内は6勝して自ら志願して4億円以上もの減俸なのに、彼はたった2勝で4億円の現状維持。これではエースとしての自覚もプライドもない。

 室伏広治

 主な実績に2001年世界陸上エドモントン大会銀メダル受賞、2004年アテネオリンピック金メダル受賞、2011年世界陸上大邱大会金メダル受賞、2012年ロンドンオリンピック銅メダル受賞。2004年のアテネ五輪金メダルを評価され、紫綬褒章を授与されている。

 彼はA型特有の筋肉質体型。真面目で練習にもストイックなまでに向き合い、一本芯の通った精神力を持つ。

 さて、以上9名のトップアスリートを例に上げ、検証してみた。A型は筋肉質な体型が多い。しかし、怪我が多い。手抜きをしない几帳面で神経質な性格が災いして、自信がつくギリギリまで頑張ろうと焦り、ついオーバーワークとなり、それが怪我や故障に繋がる。だから本番で、途中リタイヤとなることがある。
 また、本番で失敗しないように、入念に準備するほうで、それが逆に自らに重圧を与えてしまう。だから万が一失敗すると、自分自身が許せなくなるくらい悔やむ。
 このような性質を踏まえて、適材適所を考えれば、プライドが高く、繊細で真面目なA型を上手く扱えるように思う。

 記事作成:平成27年11月3日(火)


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