今年も暑い夏がやって来る。いや「熱い夏」と訂正させていただこう。そう、毎年、地方大会を勝ち抜いた者だけに許される憧れの甲子園でのプレー。真剣な態度で臨む選手たち。筋書きのないドラマと一回でも負ければ終わってしまう非情なトーナメント戦。今まで幾多の名勝負が繰り広げられたか知れない。高校球児たちや応援の方たちの必死な姿、選手の一挙手一投足に熱い眼差しが注がれる高校野球。今年もこの季節がやってきた。
そこで地方大会の火ぶたが間もなく切って落とされるこの時期に、かつて甲子園球場でプレーした選手たちの中から、ファンがどよめき、あるいはざわついたプレーを特集してお送りしたいと思います。
座ったまま2塁牽制
プロ野球の捕手でもなかなかこの芸当はできない。何という地肩の強さ。座ったまま二塁に牽制球を送った高校生を見たためしがない。1990年代、日米親善でメジャーりーグのチームと対戦した際、アメリカの捕手が座ったまま二塁に牽制し、当時二塁走者だった落合が刺されたシーンを見たことがあるが、それでもあの落合でも唖然とし、呆気にとられたほどだった。これが、高校生がいとも簡単にやってのけた。
2013年の夏の甲子園で常総学園の内田捕手が仙台育英戦で魅せたひとコマでした。
佐藤由規、甲子園最速155キロを出した瞬間
この記録は今でも破られていない。2007年、仙台育英の佐藤が智弁和歌山戦で記録した。その後、2013年の済美の安楽智大投手が三重を相手に同じ球速を達成した。
もちろん、高校野球最速は花巻東の大谷翔平の160キロだが、地方大会にマークしたものの、この年、甲子園出場はならなかった。もし出場していたら、間違いなくとてつもない新記録を樹立していたに違いない。
多田野顔負けの超スローボール
東海大四の西嶋投手の投げた一投は、超山なりで捕手の構えるミットにすっぽり収まった。どうしてあれがボール判定なのか疑問。意表を突かれた主審のミスジャッジでは?アニメ漫画を彷彿させ、球速は50km/hに満たない。あそこにコントロール出来るのは凄い。内気満々の打者の裏をかき、意欲をそらすには効果的。これは反則投球でもないし、ふざけてやっている訳ではない。
ルールブックの盲点を実演した濟々黌
かつてドカベンで取り上げられた得点シーン。ルールブックの盲点を突いた得点だが、これを甲子園の舞台で濟々黌が実演した。鳴門高校はアピールすればアウトで、得点にならなかったが、それをしなかったために、不用意に得点を与えることになってしまった。
ドカベンの1点はコチラ https://www.youtube.com/watch?v=ZCnXOh7PsLE
記事作成:6月13日(土)