今も現役バリバリの現役アスリートを「伝説」呼ばわりするのは大変失礼だが、誰もが認めるその道の第一人者で、日本の至宝と言えるようなアスリートがいる。その男は飽くなき挑戦を続け、絶えず攻めの姿勢を貫き、異次元の世界へと進化を続け、新たな技に挑む若手アスリートだ。ここまで書いても「いったい誰のことか?」と疑問に思うだろうか。その人は、世界大会で何度も優勝し、オリンピックで金メダルを獲得するほどの有能な選手だ。そして勝ち続けても奢ることがない爽やか好青年。加えて母親思いであることから、誰からも好かれる存在だ。「北島康介」?それとも「羽生結弦」?いやいや今回取り上げたいのは体操日本の屋台骨を支える内村航平選手だ。
ではまず、完璧とも言える彼の卓越した技の数々をご覧いただきたい。
鉄 棒
https://www.youtube.com/watch?v=lmmnz_MNspQ
跳 馬
床
男子体操は6種目あり、個人総合はその総合成績で順位を決する。体操の原点は美しいフォーム、そしてブレない着地姿勢だ。それをいとも簡単に、かつ完璧にやってのけている印象がある。彼はこの点にこだわりをもっている。他の選手も呆れ返るほどのピタッと止めるそのスゴ技。何人たりとも寄せ付けない圧倒的な強さ。しかしこうした技の数々は一長一短にできるわけではない。彼曰く、自分は天賦の才能を有していた訳ではないという。事実、練習に練習を積み重ねた努力の結晶が、今の彼の実績を支えている。もちろん両親が体操教室を営み、幼少期からそうした体操にどっぶりつかれる恵まれた環境があったのは言うまでもないが、彼が凄いのは、全日本8連覇、世界選手権個人総合5連覇の快挙、そしてアスリートたちの最高の舞台であるオリンピックに於いて金メダリストになった今でも、謙虚な姿勢を崩さず、常に新技に挑み続けている点だ。決して奢らず、鼻にもかけず、周囲の気遣いや気配りにも長け、何より親思いというその態度が、老若男女を問わず、ファンの心を虜にする所以だろう。
最後に、私が好きな彼を取り上げたCMを紹介し、結びとしたい。
記事作成:4月25日(土)