今年、長年に渡って「サザエさん」でお父さん「波平」役の声を担当されていた声優の永井一郎さんが亡くなられ、衝撃を受けた。それはルパン三世の山田康夫さんやアランドロンやアル・パチーノなど二枚目俳優の吹替えを担当された野沢那智さん、銭形警部役の納谷悟朗さん、そして鬼太郎の目玉親父の声を担当した田の中勇さんが亡くなられた時と同じような大きなものだった。また、10年前には慣れ親しんだ「ドラえもん」の声優陣が一斉に交代した時も一時代の終わりを感じたし、私が好きだった「ジェットストリーム」の名パイロットだった城達也さんが亡くなった時も、癒しの空間を失い、一抹の寂しさを感じた。そういう訳で、今回は、人気アニメの元祖の吹き替えを担当された方々を懐かしんでみたい。
1 ドラえもん・・・・大山のぶ代さん
テレビ朝日系列のアニメ「ドラえもん」の初代声優としてあまりにも有名で、あのだみ声とドラえもんそのままの風貌で、彼女自身もまた人気が高かった。『ドラえもん』のドラえもん役は1979年4月から2005年3月まで26年間演じた。東京府東京市渋谷区出身。血液型はO型。戦時中は母方の実家がある宮城県古川市(現:大崎市)で過ごしていた。渋谷区立広尾中学校、東京都立三田高等学校卒業。現在77歳。
2 野比のび太・・・太田淑子さん
「ドラえも~ん!」と泣きつくあの声は、やはり彼女の声がうってつけ。京都府出身で血液型はO。1951年、園田学園中学校を卒業後に宝塚歌劇団に入団。38期生。娘役として活躍。在団中の芸名は若樹苑子(わかぎ そのこ)→若樹美乃里(わかぎ みのり)。1955年宝塚歌劇団退団後、NHK大阪放送劇団。1969年テアトル・エコー入団。現在77歳。
3 骨川スネ夫・・・肝付兼太さん
1935年11月15日に鹿児島県鹿児島市喜入町で生まれたが、3歳の時に鹿児島を離れ東京で育った。戦時中は山梨に疎開した。終戦後中学へ進学するにあたり、私立中学の受験したが失敗。その当時、役者の仕事は映画かラジオ番組が主だった中で、気を紛らわすためにラジオドラマを聞きていおり、NHKの『話の泉』という番組の公開録画を見に行き「この場所で仕事が出来たら…」と思ったのがきっかけで映画俳優になりたいと思うようになった。血液型AB。現在78歳。
4 剛田武(ジャイアン)・・・たてかべ和也さん
1934年7月25日 しし座 北海道出身 A型 日大芸術学部演劇科卒劇団泉座オフィス央ぷろだくしょんバオバブケンユウ オフィス、現在79歳。代表作は他に『ど根性ガエル(第1作)』(五利良イモ太郎〈ゴリライモ〉)、『はじめ人間ギャートルズ』(ドテチン)、『ヤッターマン』(トンズラー)などのタイムボカンシリーズなど。『ドラえもん(テレビ朝日版第1期)』では、ガキ大将のジャイアンの声を26年間担当してきたが、キャストの高齢化による総入れ替えに伴い、2005年3月をもって降板。
5 しずかちゃん・・・野村道子さん
1938年3月31日生まれの現在75歳。 神奈川県横浜市 出身。血液型はA型。夫は同じ声優の故・内海賢二だった。1976年4月より山本嘉子の後任として『サザエさん』の磯野ワカメ役を担当。1979年4月にはテレビ朝日系列で放送がスタートした『ドラえもん』の源静香役に抜擢される。この二つの役はいずれも国民的アニメの主要キャラクターであり、野村の声が広く知られるようになった。
6 のび太のママ・・・小原乃梨子さん
1935年10月2日生まれの78歳。東京都出身。血液型はO。『未来少年コナン』のコナン、『アルプスの少女ハイジ』のペーター等、少年役を得意とする代表的な声優の1人として知られる。
ドラえもんの声優陣は2005年春に総入れ替えとなった。
http://www.youtube.com/watch?v=d57W3FpzJ04
7 ルパン三世・・・山田康雄さん
1932年9月10日 - 1995年3月19日)は、日本の声優、俳優、テレビ司会者。テアトル・エコーに所属していた。 東京府東京市大森区(現・東京都大田区)南雪谷出身。身長167cm、体重56kg。血液型はA型。星座はおとめ座。早稲田大学文学部中退。
洋画ではクリント・イーストウッドの他にジャン=ポール・ベルモンドの日本語吹き替えを担当。また、アニメではルパン三世が代表的なキャラクターで、1971年に抜擢されて以後、逝去する1995年までの24年間、ルパン三世役を務め、彼のライフワークでもあった。『お笑いスター誕生!!』などでテレビの司会者としても活躍し、独特なヘアスタイルやひょうきんなトークで、声だけでなく顔もお茶の間のおなじみだった。1995年3月19日、脳出血のため大田区の東京都立荏原病院で死去した。62歳だった。
http://www.youtube.com/watch?v=yRvd185-XAg
http://www.youtube.com/watch?v=DylvxJPdjKA
8 銭形警部・・・納谷悟朗さん
北海道函館市出身。立命館大学法学部中退。弟は俳優・声優の納谷六朗、妻は女優・声優の火野カチ子。代表作に『ルパン三世』シリーズ(銭形警部役)がある。洋画ではクラーク・ゲーブル、チャールトン・ヘストン、ジョン・ウェインの声の吹き替えを担当。血液型はO。2008年の舞台公演中に体調不良を訴え俳優業を引退し、2009年に都内から千葉市に転居。その後も声優業は続け、日曜洋画劇場で2012年5月28日に収録した『インセプション』の吹き替え収録後体調を崩し入退院を繰り返していたが、2013年3月5日、慢性呼吸不全のため千葉市内の自宅で死去。83歳没。
9 磯野カツオ(2代目)・・・高橋和枝さん
1970年2月から1998年5月まで29年間もカツオくんの声を担当した。初代はあのドラえもんの大山のぶ代さん。現在は3代目の富永み~な。1929年3月20日 - 1999年3月23日)は、栃木県大田原市出身の日本の女性声優。栃木県立大田原女子高等学校、東京家政学院(現・東京家政学院大学)本科卒業。血液型はAB型。
http://www.youtube.com/watch?v=-dsHjM4cdpE
10 磯野波平・・・永井一郎さん
大阪府池田市出身。血液型はA型。京都大学文学部仏文科卒業。
『サザエさん』の磯野波平をはじめ、数々の作品に出演した。アニメ・吹き替え・特撮作品など幅広い分野で活動。主に中年から老人役を演じることが多く、主役以上の存在感を持つ脇役を演じることも多かった。また、関西弁の役柄を演じることもあった。
アニメ作品では、1962年の劇場用作品『アラビアンナイト・シンドバッドの冒険』(東映動画)での“アーマッド役”が初めての出演だった。その後1963年のテレビアニメ『鉄腕アトム』にゲスト出演し、1964年の『ビッグX』の博士役で初のレギュラー出演と、アニメ黎明期から活躍していた。その後も、『サザエさん』、『宇宙戦艦ヤマト』、『機動戦士ガンダム』や『うる星やつら』、『YAWARA!』など多くのヒット作品に出演。バラエティ番組でもナレーションを数多く務めた。
2014年1月27日12時半頃、投宿先の広島市中区のホテルの浴槽で倒れているところを従業員に発見されて病院へ運ばれたが、死亡が確認された。82歳没。所属事務所より、死因は虚血性心疾患と発表された。
11 さくら友蔵・・・青野武さん
北海道旭川市出身。北海道旭川東高等学校卒業。旧芸名は青野 武士。血液型はO型。高校時代に演劇にはまり込み、高校卒業後は単身上京し、舞台芸術学院にて演劇を学ぶ。2010年5月15日に解離性大動脈瘤の手術を受けたが、6月26日に脳梗塞であることが判明して入院。療養で復帰の目処が立たないことから、当時演じていた全ての持ち役を降板した。2年近い闘病生活の末、2012年4月9日午後4時38分、解離性胸部大動脈瘤術後多発性脳梗塞のため、東京都八王子市の病院で死去。75歳没。
さて、アニメ界を代表するような声優さんばかり登場したが、残念ながら亡くなられた方々もいる。私たちに夢も希望、癒しと元気をくれた方ばかりで、真のエンターテイナーだった。当時の活躍に思いを馳でると共に、同じ時代を生きたことを誇りに思いたい。
記事作成:2月16日(日)