今の若い人には無縁に近い過去の遺物に思われるかもしれないが、私が小学生時代は、芸能界といえば、天地真理とフィンガー5が牛耳っていた。その後、キャンディーズやピンクレディーや中3~高3トリオ、新御三家などが登場し、華やかな流行歌を生んだ。そんな中、フィンガー5の存在は別格だった気がする。今日は想い出の曲には間違いので、特別に「フィンガー5」の曲で、私が印象深いものを5曲紹介したい。
まずは、彼らを知らない世代のために軽くプロフを掲載したい。
1970年代を中心に活躍した男女混合 歌謡アイドルグループ。メンバーは沖縄県出身の5人の兄弟(男4女1)であり、ダンスを こなしながら歌うスタイルと、メインボーカルの四男・晃の変声期前のハイトーンボイスとその歌唱力やルックス、独特の演出、良質な楽曲などで爆発的な人気となり、ミリオンセラーを飛ばした。米国占領下の沖縄で、父親が米兵相手のAサインバーを経営していたこともあり、アメリカのロック、ポップスに触れる機会が多い環境のもと、当時小学生だった長男・一夫、次男・光男、三男・正男が「オールブラザーズ」という名でバンド活動を始める。オールブラザーズは沖縄のテレビ番組のコンテストで優勝したのを契機にテレビ局のプロデューサーに薦められ、翌1970年、ベイビー・ブラザーズと名を変え、メジャーデビューを果たす。
初めてのテレビ出演は、子供の視聴が多い土曜の夕方を狙って放映され、放映直後のテレビ局には問い合わせの電話が殺到した。翌1973年にリリースした「個人授業」がミリオンセラーとなり、一気に知名度が上がる。その後「恋のダイヤル6700」「学園天国」などをリリース、いずれもミリオンセラーとなった。テレビ・映画にも多く出演した。楽曲のテーマは学校における恋愛で一貫していた。
5人の中でも特に、年少の晃と妙子に注目が集まった。デビュー当時は11歳と10歳であり、まだあどけない姿で大人顔負けのステージをこなす姿が人気となった。また晃は特大のサングラス姿がトレードマークとなっており、それが流行にもなった。
1 恋のダイヤル6700
リンリンリリン・・・で始まるリズミカルでアップテンポな曲。何を隠そう私はこのレコードを持っていた今でも実家の倉庫を探せば、あるはずだ。希少価値かもしれない。
2 学園天国
この曲は、カラオケで盛り上がるが、小泉今日子がカバーしたため、どちらかというと彼女の持ち歌というイメージが強いが、私たちオジサン世代には、元祖アイドルのフィンガー5のオリジナル曲という印象が強く残っている。
3 恋のアメリカンフットボール
PVがアメフトスタイルで、ステージでも同様の格好(今でいうコスプレ)で歌い、曲のイントロ部分ではボールセットし、それを走りこんで蹴るパフォーマンスがあった。
4 個人授業
この曲もレコードを持っていた。今、こうして40年近く前の映像なのに、これほど状態よく見られるのは奇跡に近いし、嬉しい限りだ。
5 バンプ天国
「恋の大予言」や「華麗なうわさ」も大好きな曲だった。ベイシティローラーズの和製版のような印象があった。踊れるグループアイドルの走りだったし、フォーリーブスと双璧だった。
さて、懐かしんでいただけたでしょうか。昭和40年代(1970年代)に大人気を博し、芸能界を席巻したグループだった。人気が翳りが出たのは、当時タブーとされていた人気絶頂の売れっ子の時期に渡米してしまったこと。これをきっかけに人気は急落した。
私は以前、ブログで記事にしたことがったが、地方公演で磐光パラダイスに来た際、見に行き、ゲームセンターに興じる彼らとそれを追いかけ、取り囲むファンの間でお話ができた。私の前で妙子にサインを打ち切られ、がっかりした想い出があるし、その後、あきらめきれずに隣接する磐光グランドホテルに潜入し、彼らが泊まっているであろう部屋を探してホテル内を探索して歩いたこともあった。するとエレベーターが開いて、彼らと偶然鉢合わせになって、目の前に5人が現れて逆にビビった記憶がある。
記事作成:1月16日(木)