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Channel: 時遊人SUZUのひとり言
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私のテレビ番組企画書③ ~ドラマ編~

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ドラマといえば「月9」に代表されるラブストーリーやトレンディー系のものが1980年代以降花盛りとなった感がある。しかし、時を遡ること1970年代のそれは、学園ドラマや青春ドラマ、「ありがとう」や「寺内貫太郎一家」「時間ですよ」に代表されるようなアットホーム物のドラマが多かった。もちろん、「太陽にほえろ」や「特捜最前線」などの刑事ドラマや、様々なスポーツを取り上げたスポコンもの、ちびっ子に人気の特撮ヒーローものや、スチュワーデスや看護婦など職業系ドラマ、NHKの大河ドラマや「水戸黄門」や「必殺シリーズ」などの時代劇ドラマなども多かった。テレビドラマはその時時々を正しく映す鏡だったし、流行や情報の発信基地のような役割も担っていた。

 しかしながら、多感な小中学生の頃に、私がはまったのは、NHKの「少年ドラマシリーズ」のSF系ドラマだった。「なぞの転校生」、「未来からの挑戦」、「七瀬ふたたび」、「その町を消せ」などは大好きで、毎日のようにチェックし、平日の18時からの15分間の放送時間帯は至福の時だった。星新一や眉村卓、光瀬龍原作のSF小説をドラマ化したもので、同年代の若き俳優たちがこぞって出演し、現実離れした空想世界に引きこまれて行ったものだ。一部でビデオ化した作品もあるが、今の時代、もしフィルムが現存していれば「アーカイブ」にて再放送をしていたに違いない。NHKの杜撰な管理体制には強い憤りを覚えたものだ。

                                                                                                                   

                                                                                                                     

 <関連リンク>

                                                                                                                     

「なぞの転校生」

 

 「未来からの挑戦」の主題歌はこち→ http://www.nicozon.net/watch/sm19524330

                                                                                                                     

 「未来からの挑戦」感動の最終回はこちら

                                                                                                                  

 恐らく同年代(40代後半から50代)のファンだった方々にはたまらない映像だと思う。高度経済成長を経て、物心ともに豊かな時代になり、カラーテレビが普及し、庶民の娯楽は、一家団欒の時間帯に明るい話題を提供し、ブラウン管から飛び出た俳優陣が織り成す数々のドラマだったように思う。もちろんそれらに感化され、影響を受けたことは否定しようのない事実だ。

 さて、本題に戻すと、私たち庶民の生活に切っても切り離せない、いわゆるシンボルリックの対象物となったTVドラマだが、私が番組プロデューサーならこのような番組を制作したいというアイディアを述べたい。


 それは「タイムスリップ系ドラマ」だ。前述したように、一世を風靡した「NHK少年ドラマシリーズ」を
ヒントに、フィクションでSFっぽい内容で考えてみた。


 江戸時代に暮らす人が、300年後の現代にタイムスリップし、様々な出来事や先進的な技術や高度に進んだ文明に逐一驚きながらも、次第に現代社会に順応していく様を描いていく。た
とえば、「JIN-仁-」の南方仁先生のように、現代人が、過去に舞い降りて、様々な歴史的事実を変えていってしまう。また、優れた文明をその時代にもたらし、文明の針を一気に進めてしまう。歴史的有名人を死の淵から救ったり、本来はそこで絶命している人を救い、歴史を変えてしまう。その結果、後世にどのような影響を与えてしまうことになるかについて描く。もし、織田信長や坂本竜馬が暗殺されていなかったらとか、ヒットラーが影武者で、その後も身を隠して生きていたら、世界はどう変わっていたかについても言及する。

 もちろん、その時代の人々との人間関係やふれあいもコミカルに描く。「その時歴史が動いた」という一瞬の発想や行動の違いが現在の日本や世界を築いているとすれば、過去をいじることはタブーだが、万が一それを可能にしたら、人はどのような行動に出るかについても興味がわくことだろう。

個人的には、時代的に人気が高い、幕末時代(明治維新)の頃や戦争に突き進んでいた昭和初期の日本を描きたい。もし太平洋戦争の開戦を阻止し、回避できていたとしたら、失われずに済んだ命がその後どうなっていたか。また、「9.11同時多発テロ」を未然に防いでいたらとか、東日本大震災が起きると事前に予知し、安全に犠牲者を避難させていたらなど、様々なケースが考えられる。したがって、歴史が大きく変わる転換点を取り上げ、そこをクローズアップしたドラマ構成で描き、半分はドキュメンタリータッチでの番組制作を行ってみたい。

たぶん、それが歴史に既成事実であるかぎり、もしそれらを未然に防いだところで、それが歴史となっていたわけで、よもや「東日本大震災」は完全に作り上げられた空想話で終わってしまっているに違いなかろうが・・・。いつも苦慮するが、一瞬の判断で失われてしまう命があったり、たまたまそこに居合わせたばかりに事件や事故に巻き込まれて命を落とすケースも多々ある。それを運命で片付けるにはあまりにも殺生すぎる。

 さて、私のアイディアはいかがでしょうか。実行可能なテーマだとは思う。これまでも「タイムスリップ」を題材にした映画やドラマは多数制作された。かなりの興行収益をあげた「バックトゥー・ザ・フューチャー」シリーズ、日本でも千葉真一と夏八木勲が好演した「戦国自衛隊」や大沢たかおと綾瀬はるかの熱演が光る「JIN--」、また「時空警察」なる新手の作品が高視聴率をマークするなどして好評を得た。時間や空間を超越するという、実際にはあり得ない奇抜なストーリーは、その先の展開が読めず、また格好の空想や妄想のネタとなる。視聴者が次の展開をわくわくした面持ちで、予想することが可能だ。最近は少なくなったが、学校の休み時間に、友達同士の会話はドラマの続きがどうなるのかと話のネタになる例がそうだ。

私が子供の頃は、「巨人の星」がまさしくそれで、星飛邪馬と花形進やオズマとの対決シーンは楽しみであり、いいところで「つづく」と字幕が出れば、一週間が待ち遠しくて仕方なかった。友達と、次の予想を立てて比べたりしたものだ。また、中高生にとっては、同年代のアイドルが多数出演することで注目を浴びた「中学生日記」や「金八先生」シリーズなどが人気を博した。衝撃的な社会現象をもたらした「積み木崩し」や「家なき子」も変革を与えた作品だろう。

しかし残念なことに、近年、チャンネル争いが熾烈になるほど、茶の間の話題を独占し、庶民の関心ごととなるような大反響をもたらす国民的なドラマはさほどない気がする。ここ数年来、「家政婦のミタ」や「半沢直樹」、「あまちゃん」が大注目され、驚異的な高視聴率を記録したことはあったにせよ、庶民の娯楽は多様化し、テレビへの関心は薄らいでいる。これはテレビ業界にとっては危急存亡を意味する危惧すべき傾向だ。

 テレビが娯楽の王様といわれるようになって久しいが、スマホやインターネットの普及により、かつまた余暇の過ごし方の多様化、あるいは価値観の多様化で、テレビを観る時間が少なくなっているのも事実だ。よほど、国民が興味関心を抱き、多くの支持を取り付けてテレビの前に釘付けとなるような番組を制作するのは至難の業だろうが、ぜひ王位復活を目指して、テレビ業界に携わる方々は心して取り組んでもらいたいと思う。

 最後に、私が再放送で見たい往年のドラマをランキング形式で10番組取り上げて結びとしたい。

 1 「同窓会へようこそ~遅すぎた夏の帰郷~」 (豊川悦司・加藤あい・風吹ジュン)

 2 「おとこ同志おんな同志」(堺正章・杉浦直樹・岸田今日子・池上季実子)

 3 「キスの温度」(柳葉敏郎・鈴木保奈美・山口智子・石黒賢・岩城滉一)


                                                                                                                     

http://www.youtube.com/watch?v=9xUibVO_Cvg

                                                                                                                        

 4 「明智小五郎~美女シリーズ~(天知茂・荒井注・五十嵐めぐみ)

 5 「姿三四郎」(勝野洋・沖雅也・竹下景子)

                                                                         

 6 「明日の刑事」(坂上二郎・田中健・鈴木ヒロミツ・志穂美悦子・梅宮辰夫)

 7 「飛び出せ青春」(村野武範・酒井和歌子・穂積ペペ・石橋正次・有島武郎・穂積隆信・柳生博)

 8 「俺たちの旅」(中村雅俊・秋野太作・田中健・岡田奈々)

 9 「ムー一族」(郷ひろみ・五十嵐めぐみ・樹木希林・伊東四朗・渡辺美佐子)

10 「横溝正史シリーズ」(古谷一行・長門勇・野村昭子・草笛光子・大谷直子など)

                                                                                                                   

 次点 「腐蝕の構造」(島田陽子・篠田三郎・岡田裕介・岸田森・江原真二郎・梶芽衣子・夏樹陽子)

 <関連ブログ> 麗しき「少年ドラマシリーズ」はコチラ

                                                                                                                   

 記事作成:11月11日(月)


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