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日本で人気を博した外国人ミュージシャン

 一度は耳にしたことがあるご機嫌サウンドとか、あるいは知らないうちにCMのBGMなどで聞き覚えのある曲があるだろう。かつてはステレオのプレーヤーにレコード盤を乗せ、針がすり減るまで繰り返しかけていたお気に入りの楽曲、FMのエアチェックをした覚えのある心地よい音楽、イージーリスニングとかヒールサウンドという分野が確立するずっと前から流れている名曲たちである。城達也が夜間飛行のパイロットを務めていた「JET STREEM」で流れていたような、美しくも魅惑的な異国の名盤の数々。今日はそんな古き佳き時代の音楽をセレクトしてお送りしたい。ただし、今回は日本で人気が出た外国人歌手ではなく、演奏を中心に活動した音楽家、すなわちアーティストではなくてミュージシャンを選んでみた。

 ポール・モーリア

 フランスの 作曲家、編曲家、指揮者、ピアニスト、チェンバロ奏者。特に日本では「ラブ・サウンドの 王様」と呼ばれ、イージーリスニング界の第一人者として有名。
 1969年に初来日して以来、ほぼ毎年のように日本での演奏を披露。

 「恋はみずいろ」

「エーゲ海の真珠」 http://www.youtube.com/watch?v=IqfjmiUgONc

「オリーブの首飾り」 http://www.youtube.com/watch?v=OqDMjs6VCeY

「シバの女王」 http://www.youtube.com/watch?v=XikKtgUPjfM

「涙のトッカータ」 http://www.youtube.com/watch?v=Bm4XLzAF7ls

「そよ風のメヌエット」 http://www.youtube.com/watch?v=W_eWFFIpwLk

 ニニ・ロッソ

 イタリア・トリノ出身のトランペット奏者、作曲家である。ジャズ及びイージーリスニングのジャンルで活動した。1962年にイギリスでレコーディングされた「さすらいのマーチ」は、ケン・ソーン(ケネス・ソーン、映画音楽作曲家でありスーパーマンIIなどが有名)率いるオーケストラにカバーされ、映画『前進か死か (Marcia O Crepa) 』テーマ曲に採用、ヒットする。この曲のロッソのオリジナルはイギリスとイタリアを拠点とするレコードレーベル Durium より間を置かずにリリースされるが、カバーバージョンよりも小さく穏やかな成功となった。彼の世界的なヒット作「夜空のトランペット (Il silenzio) 」はイタリア、ドイツ、オーストリア、スイスでチャート1位の座を獲得し、100万枚以上を売り上げている。また、1960年代には俳優としても活動していた。
 1967年以降は日本にたびたび来日するなど国内でも有名であり、日本の歌謡曲や軍歌をカバーした作品も残した。1994年に腫瘍の為、死去。

 「夜空のトランペット」

 幼少の頃、郡山2中の北側にあった古川書店で、有線BGMで何度も耳にしたトランペットの名曲。

「水曜日の夜」 http://www.youtube.com/watch?v=TuUwqgouKYM

「北上夜曲」 http://www.youtube.com/watch?v=_jjYzB1BSns

「ふたりの天使」 http://www.youtube.com/watch?v=J5HXZEv1DEA

「夜明けのトランペット」 http://www.youtube.com/watch?v=mihCl_9kD4U

「ソレアード」 http://www.youtube.com/watch?v=LP15dO9eMjY

「嘆きの天使」 http://www.youtube.com/watch?v=OsRE56kK_7Y

「ロマーナの祈り」 http://www.youtube.com/watch?v=X0jzJ8jH7II

「夢のトランペット」 http://www.youtube.com/watch?v=y3HHV63vuBI

トランペットの名曲では他に「ピエールボルトオーケストラ」の「Friday Night Fantasy」がある。金曜ロードショーで有名になったあの名曲だ。

http://www.youtube.com/watch?v=iZddmczxEZQ

http://www.youtube.com/watch?v=DQjtrDGJ_yo

http://www.youtube.com/watch?v=W84nNW2PQVE

 SHAKATAK

 イギリスのフュージョンバンドである。 アメリカのジャズを起源と するフュージョンとは異なり、アドリブ偏重ではなく旋律と編曲を重視した親しみやすい サウンドが特徴で、1980年代においてレベル42と人気を分かち合い、ブリティッシュ・ジャズ・ファンク・シーンを盛り上げた。
 1980年に結成。同年、シングル「Steppin'」でデビュー。翌1981年に1stアルバム「Drivin' Hard」をリリース。なお、同年、ベガーズ・バンケット・レコードからリリースされ、日本でも輸入盤として一部で注目されたコンピレーションアルバム「Slipstream - The Best of British Jazz Funk」(LP2枚組)に「Feels Like The Right Time」が収録されており、これが日本でシャカタクが一般に認知される最初の機会となった模様である。
 1982年、ビル・シャープのピアノと女性コーラス(ジル・セイワードとジャッキー・ロウ)を前面にフィーチャーしたシングル「Night Birds」で世界的にブレイク、2ndアルバム「Night Birds」・3rdアルバム「Invitations」が大ヒット作となる。
 1984年頃よりジル・セイワードのヴォーカルを前面に出したダンスポップ路線へと移行していったが、特に日本のファンが初期の「女性コーラスをフィーチャーしたインストゥルメンタル」路線を圧倒的に支持していたため、一時期、日本のファンの嗜好に合わせた日本国内限定発売盤のリリースなどで応えていた。近年では比較的ポップ色の強いスムーズジャズ路線が定着、安定した活動を継続している。

 「Night Birds」 

「Invitation」 http://www.youtube.com/watch?v=kC5Ui-LkBwY

「DEJA VU」  http://www.youtube.com/watch?v=pGFPt4BWags

「GOLDEN  WINGS」   http://www.youtube.com/watch?v=1e8yZxm31Lc

「STREET WALKIN」 http://www.youtube.com/watch?v=_YIl8pw4T0g

 リチャードクレイダーマン

 1953年12月28日、パリ郊外のロマンヴィルで生まれ、幼少時よりピアノに親しみ5歳で作曲を始めた。6歳でコンセルバトワールを首席で卒業。その後、最終的にポピュラー音楽の道を選び、初めはスタジオ・ミュージシャンや、有名歌手のバック・オーケストラのピアニストを務めていた。)。1978年、日本で初めて彼のレコードが発売されると直ぐに評判になった。現在の日本でのクレイダーマンの楽曲で知られている曲と言えば、『渚のアデリーヌ』が良く知られているが、日本でその名を初めて広めたのは1981年のシーボン化粧品のCMで流れた『愛のコンチェルト』であり、このCMは当時頻繁に流れ、たとえ曲のタイトルを知らなくても曲を聴けば「あの化粧品の曲だ」とわかるほどであった。

 「渚のアデリーヌ」

「星空のピアニスト」 http://www.youtube.com/watch?v=1noXBp-gH6k

「星のセレナーデ」 http://www.youtube.com/watch?v=HRxr36HlVzQ

「愛のコンチェルト」 http://www.youtube.com/watch?v=rMFMeGFXLVk

「愛しのクリスティーヌ」 http://www.youtube.com/watch?v=TOX1MrmtzOw

 クロードチアリ

 フランス・ニース出身のタレントで国際的なギタリスト、音楽家。吉本 興業所属。日本国籍。フランス系日本人一世。
 独学でギターを始め、フランスのECOLE GRENIER SUR L'EAU PARIS卒業。パリ証券取引所のコンピューター室に勤務。16歳でロックバンド「レ・シャンピオンズ(:fr:)」結成。ヨーロッパで大人気となり、演奏前の前座はビートルズが務めた。20歳でバンドから独立し、ソロ・アコースティックギタリストとして活動を始める。
 1964年にギター曲『夜霧のしのび逢い』が世界的にヒットし、「哀愁のギタリスト」として知られる。ただし「夜霧の - 」は日本版タイトルであり、スペイン語の原曲タイトル「La playa」の意味は「浜辺」である。フランスのACCディスク大賞受賞。その後、映画「夜霧のしのび逢い」が公開されたが、世界的にはクロード・チアリの曲「夜霧のしのび逢い」とは関係ない。しかし、日本のみ、この曲を映画の随所に使用し公開された。1967年に初来日し、日本でも顔が売れ、1979年からフジテレビ系列の「アイアイゲーム」でレギュラー回答者として出演し、堪能な日本語で人気を博した。

 「夜霧のしのび逢い」 

「冬の華」 http://www.youtube.com/watch?v=MvebfBhJS3E

「夜霧のシルエット」
http://www.youtube.com/watch?v=Dpa6ftHRyfQ&list=PLB8586B523271F238

 他にギターの名曲といえば「禁じられた遊び」があまりにも有名。この曲はクロードチアリもよくコンサートで演奏するが、オリジナルは「ナルシソ・イエペス」が手がけたものである。

「禁じられた遊び」 

http://www.youtube.com/watch?v=Ai4L8mYWD5Y

http://www.youtube.com/watch?v=vhrH3k_0rPc

「アルハンブラの思い出」 http://www.youtube.com/watch?v=0ahMQDzx7AA

 フランシス・レイ

 フランス・ニース出身の作曲家。 多くの映画音楽の作曲、特にクロード・ルルーシュ監督とのコンビによる作品は良く知 られている。また、『愛と哀しみのボレロ』『恋人たちのメロディー』『流れ者』では出演もしている。1970年度アカデミー作曲賞受賞(『ある愛の詩』)。

 「白い恋人たち」

http://www.youtube.com/watch?v=0gF0AmIpgqY

「さらば夏の日」 http://www.youtube.com/watch?v=36nlorMCLcw

「パリのめぐり逢い」 http://www.youtube.com/watch?v=bMydc0C9Ifw

「あの愛をふたたび」 http://www.youtube.com/watch?v=DqbH13xktH4

「エモーション」 http://www.youtube.com/watch?v=LscjxvHsvQc

「ある愛の詩」 http://www.youtube.com/watch?v=l1DoQhO6gt8

「雨の訪問者のワルツ」 http://www.youtube.com/watch?v=mRvJhQU1d5s

「流れ者のテーマ」 http://www.youtube.com/watch?v=PGscpWS4lr8

 「白い恋人たち」は、最近「冬ソナ」のBGMで使われたことで再ブレイクした。

 パーシーフェイス(オーケストラ)

 パーシーフェイスはアメリカ合衆国の作曲家、編曲家、指揮者、音楽プロデューサー。カナダトロント生まれ。
 1960年が初めての来日で、その時は単身で日本のオーケストラを指揮したという。自らのオーケストラを率いての来日公演は1966年、1971年、1973年、1974年、1975年の計5回あり、この内、1966年の来日公演は、同年6月にNHKにて総合テレビ(カラー放送)とFM放送(ステレオ)にて放送され(映像資料は残っていないが、音声資料に於いては残存が不明)、更に1974年の公演の模様はライブ録音され、アナログLPにてCBSソニーから発売された。1976年2月9日、カリフォルニア州エンシーノにて癌で死去。

 「夏の日の恋’76」

 女子十二楽坊

 12名からなる中国の古楽器演奏女性音楽グループ。中国伝統楽器の演奏家で構成されるインストゥルメンタルバンドであり、中国及びアジアの伝統楽器を使用する。演奏分野は、ポップ・ミュージックからクラシック音楽、中国民族音楽までと幅広い。代表曲は『奇跡』『自由』『輝煌』『敦煌』など。公演によっては参加メンバーおよび人数など変動がある。かつて、多くのメンバーが中国国内の他楽団や音楽学校と掛け持ちをし、他楽団・学校の仕事が優先されることもあった。 全員が幼少の頃から中国伝統楽器の英才教育を受け、各種音楽コンクールの上位入賞歴をもつトップレベルの演奏家である。
 2003年7月24日に『自由』『奇跡』などの代表曲とともに、日本のヒット曲のカバーも含むCD『女子十二楽坊~Beautiful Energy~』で日本に進出。同アルバムは約200万枚(オリコン推計約166万枚)の大ヒットとなった。日本でのプロモーションには約2億円の宣伝費をかけたといわれる。客層としてはCD購買層である年齢の高い層をターゲットとし、「癒しブーム」を狙ったプロデュース、さらにDVDとセットで安く販売するマーケティング手法があたって人気を集めた。
 2003年度ゴールデン・アロー賞音楽新人賞、第18回日本ゴールドディスク大賞ではアーティスト・オブ・ザ・イヤー洋楽部門など3部門を受賞。2003年のNHK紅白歌合戦(第54回)ではオペラ歌手錦織健と共演で出演した。2004年1月2日には武道館コンサート、4月1日から5月8日まで日本全国ツアー32公演をこなす。

 「自由」

http://www.youtube.com/watch?v=O9moGJV9dZw

「奇跡」 http://www.youtube.com/watch?v=Es8g_EGvuWw

「茉莉花」 http://www.youtube.com/watch?v=Jt16c8TlADo

「異邦人」 http://www.youtube.com/watch?v=3ZXeP3nR21o

「敦煌」 http://www.youtube.com/watch?v=tJzqWDoSBaA

「輝煌」 http://www.youtube.com/watch?v=e88LXtlcsSE

「勝利」 http://www.youtube.com/watch?v=bniOEcClunA

 本日挙げた方々は、日本で優れた楽曲を披露し、人気が出た音楽家たちである。私と同年代の方か先輩諸氏にはご存知の顔ぶればかりが並んだと思う。それほど日本での成功はミュージシャンにとって大きな成果である。名曲を引っ提げ、来日した方々はもちろんこれだけではない。邦楽やJ-POPとは一味違う、独特かつ個性的なオリジナルサウンドを聴かせてくれた方々である。すでに亡くなられた方もいるが、今後も、こうした洋楽やオリエンタルな風を日本に吹き込み、また新しい世界観を確立して私たちに感動を分け与えて欲しいと願うものである。

 記事作成:5月3日(金)


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