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Channel: 時遊人SUZUのひとり言
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お騒がせ事件簿

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 最近、世の中を騒がせている事件と言えば若者の不適切な投稿による企業への損害を与える行為で、これが後を絶たない。どこかで自分を誇示したいのか、目立ちたい性分なのはわかるが、あまりにも常識を逸脱した軽率極まりない行動が多すぎる。こうした自分勝手(つまり自己中)な振る舞いは過去においてもあった。それが未成年ではなく、いっぱしの大人も例の漏れず、世間を騒がし続けた。日本全国には、他人の迷惑を顧みず、自分本位の生き方をして、大顰蹙を買う愚かな人間が山ほどいる。今日はそうした方々を取り上げたい。

 風船おじさん

 このおじさんは、東京都出身でピアノ調律師だった鈴木嘉和氏。
 1992年4月17日に風船で飛び立ち、民家の屋根に不時着する事故を起こした。府中署防犯課の警察官の制止を聞かずに、多摩川河川敷から千葉県の九十九里浜を目指してヘリウム風船で飛び立った。座った椅子に5メートルと2.5メートルの風船各2個を直接くくりつけて飛行していたが、おもりの15kgの砂袋2個が外れて急上昇して、予定の高度400メートルが5,600メートルの高度に到達したため、ライターの火で5メートルの風船を切り離したところ落下して、午後1時40分頃に出発地点から24キロメートル離れた東京都大田区大森西七丁目の民家の屋根に不時着した。しかし左手に怪我をした程度で済み、駆けつけた蒲田署員に謝罪しつつも、成功すれば次はハワイを目指す予定だったと語り、改めて再挑戦することを誓っていた。一方、民家は瓦が壊れ、テレビアンテナが曲がる被害を受けたが、弁償も挨拶もなかったという。

 1992年11月23日、当時52歳でヘリウム入りの風船を多数つけたゴンドラ「ファンタジー号」の試験飛行を琵琶湖畔で行う。120メートルまで上昇して一旦は地上に降りたものの、16時20分頃、「行ってきます」と言ってファンタジー号を係留していたロープを外した。「どこへ行くんだ」という三輪教授に「アメリカですよ」との言葉を返し、重りの焼酎の瓶を地上に落とし周囲の制止を振り切って、アメリカネバダ州サンド・マウンテンをめざして出発した。

 翌日は携帯電話で「朝焼けがきれいだよ」と連絡が取れたものの、2日後にSOS信号が発信され海上保安庁の捜索機が宮城県金華山沖の東約800m海上で飛行中のファンタジー号を確認した。しかし捜索機に向かって手を振ったり座り込んだりして、SOS信号を止めた。ファンタジー号の高度は2,500メートルで、高いときには4,000メートルに達した。約3時間の監視ののち雲間に消えたため、捜索機は追跡を打ち切った。

 以後、SOS信号は確認されておらず、家族から捜索願が出されたことを受け、12月2日に海上保安庁はファンタジー号が到着する可能性のあるアメリカ合衆国とカナダとロシアに救難要請を出した。1999年の取材によれば、2年に1度の捜索願を家族が更新しており、鈴木は戸籍上は生きていることになっているという。ただその時点で失踪宣告の手続きをしようかと思うようになったとも語っているが、未だ行方不明で、安否不明のまま。

 ゴミ屋敷おじさん

 平成17年(2005年)に我が町、郡山市でそれは起きた。連日、マスコミがこぞって取り上げて全国にその模様を報道したしたため、「郡山の恥」とばかりに、市が対策に乗り出した。

 福島県郡山市の男性が自宅に大量のごみをため込んで近隣住民から苦情が出るなど問題になり、郡山市は8日までに、集積場に出された家庭ごみを持ち去ることを禁止する条例制定の検討を始めた。8日、市議会の一般質問で市が明らかにした。

 男性が郡山市赤木町などで集積場からごみを持ち帰るなどしてため込んだ家は
4軒で、それぞれ数百メートルの範囲にあり、すべて男性の所有。1メートル前後
積み上げて庭や敷地を埋め尽くし、一部が路上にはみ出していた。

 これがマスコミに取り上げられてから、日本全国で同様のケースでゴミを溜め込んで屋敷化している事例が数多く報告されるようになった。

 騒音おばさん

 わざと迷惑行為に及び、町内会や近所を恐怖に陥れたおばさんがいた。CDラジカセで大音量の音楽を流し 続けて近所の女性に睡眠障害を負わせたとして傷害罪などに問われたのだった。その舞台は奈良県。

 奈良県生駒郡平群町の主婦が約2年半にわたり大音量の音楽を流すなどの方法で騒音を出し続け、それにより近所に住む夫婦を不眠・目眩などで通院させた事件。布団をたたいて大声で喚き散らしたり、夜中にラジカセで音楽を大音量でかけて睡眠を妨げるなど。2005年4月、傷害罪の容疑で奈良県警に逮捕され、2007年に最高裁で実刑判決が確定した。騒音を出す現場が被害者夫婦により録画、マスコミ各社に提供され、テレビのワイドショーで主婦が「引っ越し、引っ越し」と大声で叫ぶ様子が何度も流れ、騒音おばさんの名前で有名になった。

 人の振り見て我が振り直せではないが、人間なまじ歳を重ねると、なんでも自分の思い通りに行くと勘違いする輩がいる。思い通りにいかないことがあると、他人に八つ当たりして、さも自分の行いが正しいかを堂々と主張するのがこの手のタイプ。こうした反社会行動をとるには、不平不満などの心に闇を抱えているのは間違いない。

 私は個人的に大嫌いだったが、故横山やすし(B型)もまた、勝手な振る舞いをして周囲に迷惑をかけまくった人物だと認識している。司会者の宮根誠司(B型)や政治家の橋下徹(B型)も独自の基準で物事を処理する、そうした傾向がある。

 冬山登山での遭難や今年起きた、辛坊治郎氏(B型)のヨットでの太平洋横断冒険もまたしかり。この救助のために、海上保安庁が嵐の海で命懸けの救助作戦を展開。多額の税金が投入された。個人の夢を追いかけるのは勝手だが、そのために他人や家族を巻き込むことだけではやめてもらいたいものだ。

 記事作成:8月31日(土)

 追記(9月12日)

 またしても海外で日本人が命を落とす痛ましい事件が起きた。今度は親日で知られるトルコで、しかも観光客が大勢訪れる世界遺産の「カッパドキア」で惨劇があった。新潟大学の4年生の女子大生2名が、暴行目的のトルコ人に襲われ刃物で首を刺されて死傷した。こういう事件が起きるたびに、神も仏もないものかと嘆きたくなる。まったく何の落ち度も罪もない被害者を、自己の欲求を満たす目的で襲い、殺害に及ぶ行為は鬼畜以外の何者でもない。そこにあるのは本能だけで、理性もなければ規律もない。そういう輩が海外にはうようよいるということだ。被害者となった女子大生の方もあまりにも無防備だったと言わざるを得ない。通常の観光コースではなく、人気のない山中の探索コースを、うら若き女性が2人で歩く行動はいかがなものかと思う。「犯罪に巻き込まれるのでは」という危機意識や身の危険を感じなかったのか。これはプランニングの問題で、十分に回避できた事例だと思う。日本人はあまりにも人を信用しすぎるし、日本と同じような振る舞いは海外では通用しないという点を肝に銘じて行動すべきだろう。
 昨年もルーマニアで、単独で行動し、空港で降りた途端に暴行目的で近づいた男に声をかけられ、疑うこともなく、その男の言われるまま車に乗り、無残で哀れな姿で発見された日本人女性がいた。あまりにも危機意識が欠如している。よもやアバンチュールを求めての軽率な行動ではあるまい。結果、甘すぎる判断が災いをもたらす結果となった。この点を日本人は猛省し、個人行動は慎み、安全な確実な観光ルートを選ぶことが肝要だ。命を奪われてからでは遅い。前途ある若者が、これ以上事件に巻き込まれないためにも、不用意な言動や行動は慎むよう願いたいものだ。

 

 

 


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