今日の記事のタイトルは大げさでものものしい印象だが、そんなにお堅い話題ではない。あくまで当ブログのテーマである「ひとりごと」の類なので、昔を思い出して気楽に読んでいただけたら幸いです。
私は私立大学出身なので、当時の共通一次試験や現行のセンター試験が必須の国公立大学とは無縁で、その入試制度の知識すら乏しいし疎い。3教科型の受験で事足りて、定員も多い私立大学は、費用こそ高いが受験が容易だった。文系なら国社英、理系なら数理英という具合で、私は社会が政治経済で受験した。反面、競争率は半端でないほど高く、志願倍率は20倍を優に超えるほどの大学が大多数を占めた。東京の私大は、早慶上智、MARCHクラス、日東駒専、大東亜帝国などと呼ばれ、ランク付けされていた。私が高3だった昭和57年頃は、「受験戦争」と呼ばれるほど大学受験が過熱した時期で、一浪は「ひとなみ」と言って、浪人してでも早稲田に行きたいという若者が多く、駿台、代ゼミ、河合塾などの大手予備校は引く手あまたであり必需だった。一人の受験者が4~5校を掛け持ち受験(併願)は当たり前のご時世で、志望校以外にも、記念受験で早慶を受ける者が殺到した。挑戦校、本命校、すべり止め校などとすみわけられ、そうした括りで難易度が偏差値でランク付けされる有り様だった。
近年は、受験事情も多様化し、AO入試や特色ある推薦入試、たとえば一芸入試などの導入で、最難関大学であっても合格できるチャンスが広がった。それらを利用すれば、芸能人でもたやすく一流大学への進学が可能になった。芸能人が入学すれば、その年や翌年は受験者が大幅増という恩恵に肖れるからだ。話題になったのは、吉永小百合の早稲田入学、薬師丸ひろ子の玉川大学、広末涼子の早稲田入学だ。また、櫻井翔の慶應、モー娘。の紺野あさ美も慶應合格。AKB48の仲俣汐里が早稲田卒なども受験事情に多大な影響を及ぼした。
また、実績次第で入学が可能なスポーツ選手の特待生入学も多かった。江川卓の法政、瀬古俊彦が早稲田、高橋由伸が慶應などである。栗山英樹監督も東京学芸大学出身のエリートだし、サッカーではゴン中山と井原正巳が共に国立の筑波大を卒業しているから驚きだ。筑波大は旧東京教育大学だ。また、文芸界にもその傾向は顕著で、サラダ記念日が大ベストセラーになった作家の俵万智や10代で芥川賞作家となった綿矢りさも、その実績で早稲田大学への進学を勝ち取った。
一方、国公立大学は授業料が比較的安く、全国に設置されていることから、「庶民の味方」との印象が強い。しかしその分、定員が少なく、特に地方の大学は限られた学科しか設置されていない。学科がなければ他県の国公立大学に進学せざるを得ない。もちろんセンター試験5教科6~7科目の受験に加え、二次(個別)試験の得点との合算で合否が決まるという長い道のりを強いられる。この国公立は首都圏に向かえば向かうほど難しさが増す傾向。芸能人では坂本龍一(東京藝大)、大久保佳代子(千葉大)、光浦靖子(東京外大)などは秀才中の秀才だ。またB'zの稲葉浩志や眞鍋かをりもまた横浜国立大学を卒業している。あのさかなクンは、国立の東京海洋大学の客員准教授で、内閣総理大臣賞を受賞したほどの実力者だ。格が違う。
しかしながら、一般的な傾向を見ると、在京の大学は私大のほうがメジャーで優位と言わざるを得ない。就職状況を見れば、東証上場の一流企業へ入社した新卒者の出身大学一覧を見ても、東大は別格として、私大が圧倒する。私大はピンキリで、早慶などの最難関校もあるし、MARCHクラス、その下には受験者数で膨れ上がる日東駒専、更には大東亜帝国が控える。どの大学かご存知だろうか?また、語学系では上智大学やICU、津田塾がずば抜けているし、そのほかには神田外語大学や麗澤、国学院も語学系に強い。
また、女子大と言えば、東京女子大や日本女子大、お嬢様学校と言えば、聖心女子大、清泉女子大、フェリス女学院、白百合女子大、昭和女子大、更には大妻、実践、共立などが控える。お坊ちゃまなら、学習院大学や成城大学、玉川大学が名を連ねる。
また、同じ大学でも学部によって難易度が違う。医学部を持つ獨協大学は外国語学部が経済系よりも高く、中央大学は法学部が最高峰でダントツ。司法試験の合格者も早慶に引けを取らない。日本大学と言えば藝術学部が抜きんでている。他の私大でも医学部と他学部では雲泥の差だ。
最近は、少子化の影響で、選ばなければ全入時代になり、誰でもお金さえあれば進学が出来る世の中となったが、その分、就職活動はし烈だ。大学名を言っただけで、門前払いとなるケースもあるようだ。かくいう私も、現役時代は私大型でもまったく歯が立たず、受験した大学はすべて不合格。一浪がひとなみと呼ばれた時代にあって、当然の如く浪人し、2年目は、現役時代に落ちた大学をすべてリベンジを果たし、更には慶應義塾、青山学院大などへの合格を果たした。
次に、芸能界でも、最近は有名芸能人が有名大学を出ており、高学歴化が進んでいるようだ。知性と教養を求められるアナウンスーは別格として、タレントさんでも東京六大学の明治大学は山下智久や北川景子、向井理などが卒業した。女子アナウンサーは早慶、立教、青学出身が多い。特に最近青学の躍進ぶりが目立つ。田中みな実、滝川クリステル、江藤愛などがそう。我が福島県内でもFTVの名切万里菜アナやTUFを今春退社した私のお気に入りだった梅田澪理アナも青学出身だった。
また、最近芸人さんも高学歴になった。ジャルジャルの二人は共に関西大学、フットボールアワーの岩尾、山里亮太も関西大学出身、レイザーラモンRGとサバンナの二人は立命館大学卒だ。レイザーラモンHGは絵も旨いが同志社大学、カズレーザーも同志社大学出身。にしおかすみこは青学卒、くり~むしちゅ~の有田が立教大学、上田は早稲田中退のエリート。手相占いの島田秀平は慶應義塾大卒。芸人も今や頭脳明晰でなければ生き残れない時代のようだ。
最後に、今回の論旨とは外れるが、国公立大学と私立大学の東西対決というか、同じレベルであることを示す相対表を記載して結びとしたい。なおあくまで個人の勝手な思い込みでの相対表だ。
<国立大学>
東 西
東京大学 ― 京都大学
一橋大学 ― 神戸大学
千葉大学 ― 大阪大学
埼玉大学 ― 名古屋大学
お茶の水女子大学― 奈良女子大学
東北大学 ― 金沢大学
九州大学 ― 北海道大学
<私立大学>
東 西
早稲田大学 ― 同志社大学
慶應義塾大学 ― 立命館大学
立教大学 ― 関西大学
青山学院大学 ― 関西学院大学
明治大学 ― 南山大学
日本大学 ― 近畿大学
フェリス女学院大学 ― 神戸女学院大学
東京女子大学 ― 甲南女子大学
記事作成:10月1日(土)