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Channel: 時遊人SUZUのひとり言
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2016 プロ野球序盤戦の予想外

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 2016年のプロ野球が開幕して一ヶ月以上が経過した。各チームが40試合程度消化したが、すでに戦前の予想を覆す事態が起きている。今季のプロ野球を見てみて、気づいたことをランダムに指摘して行きたい。

 1 好投しても打線の援護が無い巨人・菅野智之

 彼の場合、好投して勝利投手の権利を持って降板しても、その後、救援が打ち込まれて勝利投手を逃したり、9回突如乱れて追いつかれてしまうケースがあった。驚異の防御率0.68(5月15日現在)なのに4勝0敗止まり。本来ならばセ・リーグダントツの6勝は当たり前の成績だった。彼が投げると、どういうわけか味方が点を取ってくれないジンクスが続いている。

Sugano

 2 楽天・松井裕樹、リリーフ失敗相次ぐ

 昨年の「プレミア12」の準決勝の韓国戦で、大谷があれほど韓国打線を抑え込んだのに救援に失敗し、あれ以来すっかり自信を無くしてしまった。今季も大乱調気味で救援失敗が多く、すでに3敗を喫している。こういう時は、一時、抑えを外して先発に回し、ある程度自信をつけさせてからリリーフに戻したほうが良い。毎試合ブルペン入りは、正直きつい。先発であれば、登板した翌日は休養できるし、体調回復を図るのが特効薬だと思う。

Matsui

 3 混セ・5強1弱

 今季のセ・リーグは、1.5ゲーム差に5チームが犇めき合う大混戦。日替わりで首位が入れ替わる事態が見られた。実力が拮抗しているためで、巨人には故障者が多いことが、こうした大混戦を招いている要因。この傾向は交流戦が終わっても続くと思うが、今季の交流戦も、パ・リーグ上位は変わらないと思うので、交流戦後、5割程度の勝率でも首位に立つチームがあるように思われる。1弱のチーム名はあえて明言を避けるが、奮起を期待したい。

 4 巨人の外国人助っ人はやっぱり・・・。

 外国人は、例年、序盤戦の活躍が目覚しいものがあるが、予想通り、巨人だけは論外。期待されたギャレットは不振、守備の達人・クルーズは怪我。毎年のことながら、巨人のダメ助っ人ぶりは健在。他球団の外国人選手と比較すれば一目瞭然だ。比較は5月14日までの成績。

 チーム   外国人名   打率   本塁打   打点    評価コメント

 巨人    ギャレット  .229    7本           打率が低すぎ
         クルーズ   .267    4本           守備は上手いがもうひとつ

 阪神    ゴメス    .262    9本    35点   目下打点王の活躍

 中日    ビシエド   .324   13本    33点   三冠王も狙える
        ナニータ   .347    1本   14打点   首位打者を狙える素材

 広島    エルドレッド  .353   12本    26点   毎年コンスタントに良い

 ヤクルト  バレンティン  .309   11本    31点   故障から復調

 DeNA   ロペス     .216    6本           年齢的なものか

 ソフト    特に無し                  国産打線。助っ人投手は素晴らしい

 ロッテ   デスパ     .281    8本    26点    バランスが申し分ない
        ナバーロ    .214   1本           期待はずれ

 日ハム  レアード    .259   10本          ホームラン数は合格

 西武    メヒア      .303   15本   38打点  50本越えるハイペース

 楽天   ウィー       .274    6本   29打点  打点は及第点

  オリックス モレル     .237    3本          残念な結果

 毎年そうだが、外国人の獲得がうまいのは西武、中日、ヤクルト、広島。スカウトの目は確かだ。巨人はどうしてこうも人を見る目が無いのか・・・。入団段階で大金をせしめてしまうため、ハングリー精神がなくなるのだ。広島のように、その年の活躍に見合う年俸を得るようにしたほうが頑張れる筈だ。

 5 今年、大化けした選手

 巨人・坂本

 私が毎年酷評している巨人の坂本は、今年はひと味違う。昨年プライベートで騒動を起こし、少しは改心したのか。この男は、センスだけで野球をしてきたが、練習に身を投じるようになり、復調した。今季取得するFA権を行使してメジャーへの移籍を意識してか?

 5月14日現在、打率トップの3割5分7厘、9本塁打は出来すぎ。26打点も及第点。

 楽天・岡島

 5月15日現在で首位打者に立っている。打率.350 6盗塁は1番打者として合格。彼は昨年は打率がたったの1割6分8厘。それなのに今季はもう41安打を放っている。一体何があったのか?梨田マジックの効果なのか?

 DeNA・倉本 

 2年目で首位打者も狙えるバットコントロール。打率.350 61塁打
 6番打者ながら驚異のハイレベル。打率.350は凄い。1シーズン通して23安打だったのが、今季は一か月余りですでに
 

 6 ルーキー

 高山(阪神  )38試合 打率.255 2本塁打 13打点 19得点 盗塁1

 巨人の黄金ルーキーとしてオープン戦大活躍した重信は2軍定着。結果が出ない。大卒の即戦力が期待された桜井も鳴かず飛ばず。どうして巨人に入るルーキーは即戦力で活躍できないのか・・・。

 7 ベテラン健在

 新井(広島)  打率.311 31打点は見事。今年早々に2,000本安打を達成した。
 阪口(ヤクルト)打率.318 17打点 オリックスから移籍して心機一転が奏功。
 福留(阪神)  打率.308 2本 スタメン固定し、頑張っている。

 8 巨人の層の厚さ

 巨人は不思議だ。昨年まで主力だった選手が相次ぎ故障や不調で二軍落ちしているにも関わらず、首位をキープしている不思議。

 野手・・・阿部

 投手・・・マイコラス、内海、杉内、大竹(すべてエース級)、西村

 巨人は田口、今村など、昨年B級だった投手陣が踏ん張っている。山口、澤村の不調は予想通り。
 高木勇人も今年は打たれっ放し。何かいつもマウンド上で苦しそうな表情で投げているからつけ込まれるのだ。自信なさそうに投げていると、相手が食って掛かる。そして巨人は相変わらず、守備が下手くそ。外野への大飛球を捕れるのに捕れない。結果的にはヒットだが、ちゃんと捕球してやれば、投手も助かるのに・・・。記録に表れない失点が多すぎる。

 驚くべきは、今季の巨人は得点が138点で、失点が143点。なのに首位にいる不思議。勝つ時は接戦で勝ち、負けるときは大敗しているということ。絶対的な信頼を置けるのが、菅野しかいないということだ。エース級が怪我や手術、故障で出遅れているのに首位にいるのは、やはり層の厚さというしかない。

 一方、広島は211得点で167失点と40点以上も上回っているにもかかわらず、貯金が2個。得点効率が悪いのか、あるいは勝負どころで拙攻というのがわかる。
 また、更に不思議なのはDeNA。チーム防御率がセ・リーグ1位の3.23なのに失点が得点を19も上回っている。そしてセ・リーグの借金をひとりで抱え込んでいる。これは明らかに打線が悪い。チーム打率が最下位の.233。急遽、ドミニカのエレラを獲得することになった。

 9 野球を変ってしまったコリジョンルール

 本塁突入の際、クロスプレーでの怪我防止のために今年から採用されたコリジョンルール。このルールで野球がつまらなくなった。そしてビデオ裁定のために、試合が中断し、タイムロスが大きいばかりでなく、ファンがしらけてしまい、消化不良気味に陥る。
 正しい判定と怪我予防のためにはやむを得ないが、それを悪用して、ランナーがわざとキャッチャーにぶつかって行ったら、走路妨害としてセーフになる可能性がある。キャッチャーを守るための措置ではなく、守備側が不利、ランナー有利という不可解なルール変更となってしまった。

Collision

10 新監督比較(5月15日現在)

 高橋由(巨人) 39試合 21勝15敗3分 勝率.583 1位  原の遺産を引継ぐ

 金本(阪神)  41試合 19勝19敗2分  勝率.500 4位  立て直し中

 ラミレス(DeNA) 41試合 16勝23敗2分 勝率.410 6位 やっぱり・・・。

 梨田(楽天) 38試合 15勝21敗2分 勝率.417 4位  抑えの復活次第

 さて、プロ野球を40年以上見続けてきた私が、今季の序盤戦の戦績を踏まえていろいろな角度から分析してみたが、今年はセ・リーグは日替わり首位になるなどの接戦が続くだろうし、パ・リーグは打力での外国人不在でも盤石の投手陣でソフトバンクがぶっちぎりで優勝するのは見え透いている。早ければオールスター明けには早々とマジックが出るだろう。

 シーズンは長いので、また途中経過でこのような記事を掲載したいと考えている。

 記事作成:5月15日(日)


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